326 関東降雪型 投稿日時: 2014年2月16日 投稿者: nizaemon 14日から15日にかけて、東海関東の南岸を通過した低気圧の影響で、関東では記録的な大雪となってしまった。甲府で114cm、河口湖で143cmと言う。8日にも大雪だったので、関東など雪かきの道具のない暖かい地方では大変だったろう。この低気圧は昨日から今朝にかけて東北、北海道にも雪を降らせ、突風も伴った。温暖化が進むというが、全体が均一に暖かくなるわけではなく、水も大気も流動力学での撹乱の中にある。その中でのバラツキや変動幅が大きくなって私たちの前に現象としてあらわれる。(気象庁天気図)
325 暗い海 投稿日時: 2014年2月3日 投稿者: nizaemon 暗い海の向こうに渡島駒ケ岳が寒風に霞んで見える。ここからは富士山型の砂原岳(1112m)が見えるが左肩に剣ヶ峰(1131m)も淡く見えている。1640年この山は5000年の眠りを解いて山体崩壊を伴う噴火をし発生した津波は20分後には対岸(ここ胆振沿岸)を襲い700人以上の死者が出たという。直線30kmの距離だ。鉄路敷設の前には連絡船が運航していた。この時期行き交う船も渡る鳥の姿も見えない。
324 山巓暮色 投稿日時: 2014年2月2日 投稿者: nizaemon たっぷりと雪を載せた大有珠山頂に、落ちんとする冬の夕日が当たった。岩塔がよく見える。その右奥、積み重なった岩塊の辺りが山頂だ。左奥の稜線は1977~78年の噴火後、1982年3月まで続いた潜在ドームの隆起によりできた有珠新山である。右手前への稜線も潜在熔岩ドームで、その集合体としてこの火山が成り立っている。7000年の眠りを破っての1663年の噴火以来、有珠山は数十年ごとの噴火を繰り返している。次の噴火は間もなく?
323 北のアジサイ 投稿日時: 2014年1月31日 投稿者: nizaemon 紫陽花。梅雨のある南国では6月から7月にかけて咲く。北国北海道では8月から咲き始め、霜を受けてもまだ咲く。散りそびれて名残りの花は色を失いながらも、ドライフラワーとなって地吹雪の中を立ちつくす。けなげとも頑健ともとれる。日本原産というがここではぎりぎり分布を分ける。生きものというものはこうやって今を生きる。ヒトも厳しい自然の中でこうやって生きて来たのだが。
322 森閑 投稿日時: 2014年1月27日 投稿者: nizaemon 洞爺湖から昭和新山へ向かう町道から左へ折れるカラマツの中の道路。かつては、古いスコリア丘の火口を通り新山沼へと抜ける道路であった。いまは途中で新道と合流する。全山が新緑とエゾハルゼミの声に包まれるる6月、木の下闇にオオウバユリの花茎が林立する晩夏、ドロノキの柳絮が舞う秋口、ここは私の最も好きな林道だ。町道昭和新山第2線。本当の春になるまでの閑な4カ月を山は静かに眠り続ける。
319 蒼い夜に 投稿日時: 2014年1月19日 投稿者: nizaemon 近くの田んぼの雪の中にキタキツネの足跡が続いている。早朝、6時には雪が降っていた。その時は-15℃であった。市街地からまっすぐに畑に入り、畦道に上がって向うの林に帰っていったのだろう。 茂吉の句に「けだものは食うもの恋いて啼きいたり何というやさしさぞこれは」とある。月齢17.7日のレモンの形の冷たい月の下、今朝のキツネは啼かず考えず背を照らされて、弛まず歩みを続けたことだろう。 昨日も今日も腹が満たされたとは思えない。これはいつものことだが、音のせぬ間の蒼い世界のおはなしだ。
317 負けてはいられない 投稿日時: 2014年1月17日 投稿者: nizaemon モンゴルあたりに1044hPaの強力な高気圧があって、おまけに放射冷却で、朝7時の気温がなんと-23度。2012年1月28日-19.5℃以来のわが家での新記録です(同日のブログ参照)。のほほんと生きる怠惰の中に有っては、個人的には喜ぶべき記録です。 ポロシャツを湯に漬けてハンガーに掛けたら、数分でこのとおり、しゃきっと立ち上がりました。私も背筋を伸ばして外気にあたらなくっては。
316 未来の環境 投稿日時: 2014年1月14日 投稿者: nizaemon 雪を頂く火の山有珠山を背にソーラーパネルが4800枚。ここは北電、伊達火力発電所に隣接したソーラー発電所だ。1970年代、ここの火力発電所建設反対運動は、行政や大企業の思惑ではなく、自らの手で地域の将来と環境を決めるという住民からの意思表示であった。全国的な反公害住民運動と相まって、初めて環境権が取りざたされた時であった。大地があり青空が広がり、人の暮らしがそこにある。
315 紋別岳 投稿日時: 2014年1月14日 投稿者: nizaemon 伊達漁港からの伊達紋別岳。古くから西山と呼ばれてきた。画面中央の尾根道を登りつめ、陽のあたる右のピーク(644.4m)から眺望を楽しみながら左奥の頂上(714.6m)へと進む。低山ながらシラネアオイの群落を楽しみながら歩ける掌中の珠ともいうべき市民の奥座敷となっている。この山の向こう側、暗い雪雲の下は登別市。
314 寒くはないか 投稿日時: 2014年1月13日 投稿者: nizaemon 気温-5℃、風強し。カメラを持つ手は感覚も無く、耳が千切れそうに痛い。波の飛沫が片っ端から凍ってゆく。そんな中をウミウがゆく。北国の野鳥が寒さに強いのはあたりまえだろうが、彼女らに低温にさらされる苦痛の感覚はないのだろうか。背後の浜の吹きさらしで餌を探すカラスの足先には氷が纏わりついていた。過冷却の大地に絡め取られる一歩手前と思ってしまうのだが。