961 暮秋・昭和新山 投稿日時: 2018年10月30日 投稿者: nizaemon 晩秋の装いも終幕。ドームの下の屋根山に白く浮き出ているのは、すっかり葉を落としたドロノキ。裾の黄葉はシラカバやカラマツ、褐色に輝くのはミズナラの硬い葉。新緑に萌えた春、濃い緑の影を落とした夏を経て、この裾模様が締め括り。半年輝いたいのちの時を終えて、静かな眠りにつく。梢の蕾は寒風に耐え、林床の新芽は病葉に埋もれて暗闇の中で雪解けの滴る音を待つ。
960 エグリトビケラ 投稿日時: 2018年10月27日 投稿者: nizaemon 幼稚園の小さな池で、ヤゴや小型のゲンゴロウに混じって不思議な生き物を見つけた。はじめはニンギョウトビケラが、砂礫がない環境で巣材を手ごろな植物の破片で間に合わせたのかと思った。でも、近くに同じような形で切り取られた落ち葉が見つかった。10固体、画像として収め(画像の野帳右ページ)、調べ直したら、どうもエグリトビケラの幼虫らしい。身近にある面白ワールド。
959 この芽をどうする 投稿日時: 2018年10月25日 投稿者: nizaemon 山の赤い実も少なくなって、冬の小鳥が里に下りてくる時期だ。餌台に新しいエサをと思ったら、ペットボトルを逆さまにした餌の容器の中で、食べ残しのヒマワリの種子が芽を出していた。逞しいね、この芽をどうしようか。このまま育てるわけにもいかない。なんとか4本の苗を救い出して、室内用の鉢植えにした。荒れ放題の温室育ち。上手く育ってくれるかどうか。
958 燻製を作った 投稿日時: 2018年10月20日 投稿者: nizaemon 市販のベーコンが実に不味い。地元の旨いバラ肉3本に天日塩をたっぷり刷り込み、冷蔵庫で5日間塩漬。スパイスは粗びきペパー、ミックスハーブのみ。5時間水に浸けて塩抜きし、1日乾燥。65℃まで温度をかけ燻煙は4時間。料理に使える上出来のベーコンができた。ことのついでに地元の魚も燻しあげ(上段)、途中で取りだした北海道産プロセスチーズもごらんの通り(下段)。
957 Apechthis sp. 投稿日時: 2018年10月18日 投稿者: nizaemon 窓際のアジアンタムの陶器の鉢にヒメバチがとまっていた。産卵管を伸ばしているが、動かない。何を考えているのか。書棚に手を伸ばし、図鑑をめくる。この属には多くの種が含まれていて、これかなという種もあるが確かな種名は分からない。ヒラタヒメバチ sp. 止まり。Web 上で探ってみたが、その分類の微に入り細を穿つ奥の深さに脱帽するのみ。撮影後は高く澄んだ秋空へ返却。
956 サンショウを選る 投稿日時: 2018年10月16日 投稿者: nizaemon ブログ952のサンショウの実を揉んで、不要な種を取り出す。笊に取り底を叩きながら回すとうまく分離した。昔からの手法だ。あとは調理の前に選別する。両掌一つ分くらいの収穫。初夏の実は種ごと使えるから、冷凍庫にストックしてある。本場の花椒にも負けないよ。自家製五香粉も作れるね。次のシーズンまで、麻辣豆腐が何度楽しめるか。ちりめん山椒のほか、コンブや身欠きニシン、ホタテの佃煮も実に旨い。
955 うつろう 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 通りすがりの林の中、何気ない足元にこんな紅葉。夏、緑一色のヤマモミジがこんな色に変容するなんて。糖分濃度が高くなった葉の中で、アントシアニンはカロテンの黄色の葉をさらに紅色に変える。それは教科書に載っている。そうではない、この秋色は何を伝えているのかだ。紅葉は我々の目を惹く。この秋のうちに、齢を重ねた私は何をしておかねばならないのか。冬はもう近い。
954 伊達市大滝・丸山火山 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 地理院地形図では見事に楕円形に盛り上がった独立した山と知っていた。数年前までは樹木に覆われていてその形はつかめなかった。たまたま通りかかったら、なんと稜線を除いて皆伐されていて、まさしく地形図通り。遠くに望む徳舜瞥山やその陰のホロホロ山の二つの火山の山裾にできた小さな火山だ。地質図上には丸山熔岩は角閃石両輝石石英安山岩と載っている。
953 大滝の大滝 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 伊達市大滝にある長流川本流の大滝。どの季節に出かけても周りの森と調和している素敵な滝だ。凝灰岩層を断ち割って、長さ100mにわたって流れ落ちる華麗な滝だ。花崗岩を落ちる豪快な三階滝の3㎞下流に当たる。対岸や岩棚の紅葉はあと数日でピークだろうか。台風の雨で浄化された空気を斜めに横切って、秋の陽が流れいっぱいに広がっている。あと2週もすれば初雪だ。
952 北限のサンショウ 投稿日時: 2018年10月5日 投稿者: nizaemon 野生のサンショウの実が色づいた。この魅力的な植物、サンショウは北海道南部が北限。天日で乾かし黒い種子を取り除くと、鮮烈な味と香り「麻辣」の「麻」となる。中華、それも四川の料理には欠かせない。うなぎの蒲焼用のサンショウの粉を使ったが全然だめ。初夏の緑色の実のシャープな味、秋の乾した皮の噛みつく味覚は、身体と脳味噌をシビレさせる。極上の野生の恵みだ。