赤トンボが飛んでいた高い空も気がつくと茜色を少しだけ残し、灯点し頃の時刻も過ぎた。薄墨色の鱗雲の影を通して三日月が見える。山の闇に民家の灯りが一つ。祭りも終わり、今日は何と静かなことか。静寂ゆえに何処からか音がきこえる。地虫が鳴くのか耳鳴りなのか。一日の終章、夜への緒言。冷えてきた。足元にはもう露が下りているようだ。
月別アーカイブ: 2014年9月
422 滝不動の神輿
421 流れ藻を食べて
420 70歳の風貌
419 群青の波
418 かわいそう
「あ、轢かれてる」。車を止め近づいてみるとシマヘビの子どもだった。「あら、かわいそう」通りかけたご婦人からも声が飛んだ。幼蛇の模様を残したきれいな蛇だ。先日、8月26日のブログ「405 青大将」とほぼ同じ場所の壮瞥町町役場まえ。遊具がある公園の入り口だ。ヘビがやって来る環境があるなんてここはいい町だ。轢かれちまった子どものヘビにはかわいそうだが。近くの藪まで運んでやったが、幼い生きものが死ぬなんて、ああ、かわいそう。