634 毛深いぞ・オシダ 投稿日時: 2016年4月30日 投稿者: nizaemon 根雪が解け、落ち葉の中からオシダの雄大な新芽が持ち上がる。鱗片は春の陽で黄金色に光り、猩々の指を見るようだ。束生する葉は実に見事で太古の羊歯世界を思わせる。形が良い常緑多年草なので庭に数株植えてある。堅固な地上部は年を経て年々持ち上がり、このままあと数十年も成長してゆくとヒカゲヘゴのような木性シダになるのではと勝手に想像してしまう。北国シダ幻想。
633 縄文の貴公子・人面把手 投稿日時: 2016年4月29日 投稿者: nizaemon 縄文時代中期の人面を模った装飾土器の把手部分という。北黄金遺跡と同じ頃だ。乳児の顔くらいの大きさだ。頬には入墨文があり、耳には装身具がつけられていたのだろう。凛とした表情からは作り手の創作意欲が、デフォルメされた意匠からは卓越した表現力が伝わってくる。二年間休館となる。間にあった。撮影禁止なのでスケッチをした。著保内野の土偶もよいがこれもいい。
632 緑の縄文 投稿日時: 2016年4月28日 投稿者: nizaemon ここは多摩市、東京都立埋蔵文化調査センター。多摩ニュータウン建設時の遺跡群を調査した拠点だ。3000haに1000個所の遺跡が点在しているという。都市の間に残された照葉樹のシラカシ、落葉樹のコナラなどの混交林に縄文中期の再現竪穴住居がある。中に敷石があるのが特徴だ。なんと緑の濃いことよ。一週間ほど前、まだ緑には早い北海道南部の北黄金で同時代の竪穴住居を見たばかりだ。考えさせられる。
631 頂きに立つ人 投稿日時: 2016年4月28日 投稿者: nizaemon 天然煉瓦の昭和新山ドームの頂上に人影が見える。二十名位か。画面中央の亀岩の蒸気のあたりに数名、頂上へのルートにも二十名ほど。春の雨を吸ってドームはまさしく煉瓦色。下の屋根山の林の緑ももう少しだろう。恒例の春の学習登山会だが、私は皆のペースについてはゆけず、とうとう自宅の窓越しに写真を撮る側に回ってしまった。300mmの望遠レンズを使って撮影した。
630 雪の下の緑 投稿日時: 2016年4月18日 投稿者: nizaemon 秋蒔きの小麦が半年近く雪の下で過ごしてこんな若緑に。樹の芽はまだ硬く、昭和新山の屋根山を覆うドロノキの白い枝もまだまだの感じだ。それなのにこの緑。ただ眠っていたわけではない。寒風には晒されはしないが、カビやバクテリヤと戦い、根を広げ葉を伸ばし、頑張り抜いての緑だ。この地方の言い伝えでは、向こうの山有珠山の雪がなくなると何を蒔いてもよいという。
629 熊本地震 投稿日時: 2016年4月17日 投稿者: nizaemon 14日の熊本県益城町でのⅯ6.5が本震と思われたが、16日深夜のⅯ7,3が本震と発表され、震源域は知られていた活断層にそって北東と南西に震源域を広げている。余震は今後も続くという。たくさんの人たちが被災され、避難所での生活を余儀なくされている。ニュースが新しくなるたび被害が広がっている。噴火のある有珠山の近くにいるので避難所暮らしはよそ事ではなく、身につまされる。
628 昭和新山学習登山会 投稿日時: 2016年4月17日 投稿者: nizaemon 前日までの悪天は夜明けと共に収まり、4月16日、恒例の学習登山会が行われた。スケジュールに従ってまずは身体のストレッチ。九州熊本での地震被害に心を繋げながら、大地のエネルギーを考える。阿蘇山はジオパーク仲間として南北に離れてはいるが身近な存在だ。南阿蘇村は阿蘇山外輪の内側にある。熊本、阿蘇、大分、収まらない強い地震と被災された人たちが心配だ。
627 地球岬・ポロチケウ 投稿日時: 2016年4月16日 投稿者: nizaemon ポロチケウ(poro-cikep 大きい断崖)の上の展望台から150m下の海岸を見る。春に海はのたりと穏やかで、青く明るい空が映っている。岩礁には濃褐色の海藻が繁茂している。コンブ、ワカメ、マツボ、フノリ、美味しい海の幸だ。海の植物にとっては冬が成長期。海水温、気温が上昇して海藻が流れ藻になるあたり、入れ替わって断崖に纏わる樹々や草の芽が若葉となる。
626 ハシバミ・ヘーゼルナッツ 投稿日時: 2016年4月6日 投稿者: nizaemon ナッツを庭に植えようと思った。大木になるカシグルミはやめ、ヘーゼルナッツを2品種4本植えて8年経った。雄花である尾状花序が伸展している。ルーペで苞の下に8個の葯を見つけた。いくつもの雌花はあたかも花弁のように濃い紅色だ。ハンノキやカンバ類と共通らしい。雌花の中身も見たかったが勿体ない。早く実を手にしたい。ヘーゼルナッツでヌガーを作るのが夢なのである。
625 長流川 投稿日時: 2016年4月3日 投稿者: nizaemon やっと根雪も解けて、向こうに有珠山。芽吹きももう少し、静寂極まりない。河床は洞爺湖火砕流のずっと以前の火山噴出物だ。溶結していない軽石堆積物なので水流に抉られ澪となる。出水などの強い流れが転石を移動させ、深くえぐるのはたやすいことだ。水面上の平坦部分も滲みこんだ水が凍てついて解され、一冬に3㎝の深さの砂地となる。単純計算では10年で30㎝だ