913 クズの勢い

クズの根茎アルトリ岬近くの海に面した斜面から、大量のクズの根茎が見つかった。暖地のものにはかなわないが、径10㎝近いのもあった。葛澱粉、葛布で知られていたが、今では高速道、鉄道敷、樹木への害が深刻だ。道央が北限だったが、さらに北上中とも聞く。ヨーロッパのイタドリ同様、北米では日本から持ち込まれたクズの処置に悩んでいる。人類の生活圏の拡大に伴う生態系の撹乱は留まるところを知らない。

904 キタキツネ

キタキツネ爽やかな5月の風の中でキタキツネの夫婦に出会った。太った子を連れていた。衣替えで雌(右)はコートを脱ぎかけている。街の近くのキタキツネは寄生虫のこともあって、冷たい目で見られがちだ。こうやって彼らたちの自然な姿を見ると、内心ほっとする。野生の生き物たちが生きてゆける自然があればこそ、同じ哺乳類である我々も、安心して子育てができるというものだ。

884 剪定作業が終わった

リンゴの剪定3月中に整枝・剪定の作業を終えることができた。順調だ。切り口の消毒パテも塗り終えた。リンゴとサクランボウなど合わせて40本の果樹。有珠山の雪がなくなり、カッコウの声が聞こえてくると、遅霜の心配がなくなる。それまで野草の軟らかな芽や小さな花を楽しみ、空にはヒバリ。今年はカミナリシギはやってくるだろうか。爆発するように盛大な北国の春本番を待つのが4月だ。

880 変貌した山頂

有珠山山頂この時期、見上げる有珠山山頂部から、前々回の噴火の跡が見てとれる。中央の椀を伏せたような黒い部分が昔から見慣れた大有珠のドームで、ずいぶん崩れている。その右に少し盛り上がっているのが「どびんの口」といわれた尖塔、「立岩」の痕跡。左下から右中ほどへ外輪が続き、高まった場所が噴火口展望台。左奥が有珠新山の隆起につられて大きく動いた現在の有珠山頂だ。

818 悠久の北海道

支笏湖広葉樹林樽前山麓からの落葉樹林帯。紅葉が始まっていて、赤いのはカエデ、ナナカマド、黄色はシラカバ。白く見える樹は早くに葉を落としたドロノキだろう。トドマツの緑も見える。はるか20km向こうには苫小牧市が浮かぶ。その奥は勇払の大原野と日高山脈だ。 晩秋の気配の中を雲の影が横切る。気宇壮大な風景である。100年前、開拓に入った人々の不屈の覚悟を思い起こす。

638 潜む色

サクランボウメが咲き、サクラの花が満開になって、続いてサクランボの花が咲き始めた。この町壮瞥はリンゴの町であるとともに、サクランボで知られている。リンゴの花は薄い紅色だがこの花は純白。蕊の色もこの通りで、果実の光輝くクリムゾンの気配はどこにもない。6月の末、たわわに垂れる緋色の房はどこからやってくるのか見当もつかない。