567  となりの火山

恵庭岳有珠山ロープウェイ山頂駅の北東の遠い稜線に飛び出したピークが見える。調べたら45km離れた火山恵庭岳の山頂であった。手前の稜線はレルコマベツ川と北湯沢温泉の間のピーク712mあたりだろうか。春、最も遅くまで雪の残る尾根筋である。何年か前の5月の末、林道を通過しきれず、硬くなった車の下の雪をスコップで掘り起こし、やっとの思いで通過したことを思い出した。

566  落葉ヤドリギ

ホザキヤドリギホザキヤドリギが葉を落とし始めた。昨日(10月29日)の夜半は吹き荒れた。地表には落ち葉に紛れて一枚の葉を付けた黄色い花序が落ちていた。見上げると宿主のニレの葉は残り少なく、ホザキヤドリギの葉も同様だ。どちらも落葉広葉樹の一員として季節に乗っかって葉を落としている。写真の右下、アカミノヤドリギの判別しやすい形の常緑の葉はしっかりと残っていて対照的だ。

565  明るい晩秋冬隣

有珠山の初冠雪10月25日朝、有珠山は初冠雪。前夜からの里の霙は海抜737mの有珠山に雪を降らせた。手前の昭和新山の屋根山が白く見えるが、これは早めに葉を落とす習性のドロノキの白い樹冠の色。裾野は晩秋綴れの錦。手前の畑には秋蒔きの小麦が若い葉を伸ばしている。雪枯れ病の防除をされて半年雪の下で眠りにつく。収穫は来年8月麦秋の後。

564 またやってきたね

アトリブログ485で「アトリが多い」と投稿したのは今年の3月21日。数日前、近くの稲株の残る田んぼ跡に小鳥の群れがいた。よく見るとやはりアトリ。300羽ほどの群れで、飛び立って一斉に向きを変えると群れ全部の腹が光る。朝日を受けてトドマツの黒い森ととんがり屋根の壮瞥小学校。この群れはこの地で冬を越すのだろうか。小学校の子供たちに教えなくっては。

563  クジャクシダ

クジャクシダ茅部郡森町の山の薄暗がりで可愛いシダを見つけた。Adiantum (ホウライシダ属)。園芸店のアジアンタムはよく知っていたが、種こそ違え北海道に自生するこのクジャクシダもアジアンタムだったとは驚きだ。細かい葉の清涼感がうり物の園芸種は熱帯アメリカ原産だという。だがこのクジャクシダの方が日本の気候で育ち風情もある。赤褐色で光沢がある細い葉柄がまたいい。

562  秋色大有珠

大有珠シベリアからの冷たい風が吹き込んできて、この一週間で有珠山の樹々も色づいた。私の好きな画角の大有珠の旧い溶岩ドームのかたわれ。

1977からの噴火活動で半分は崩壊し、半分は引きちぎられて移動し、昔日の土瓶といわれた丸さは残っていない。左奥にその時の活動後半に隆起した有珠新山、その手前の白く見えるのが外輪の尾根筋である。

561  色づくのはいつか

ホザキヤドリギホザキヤドリギを初めて見つけたのは今年の1月29日だった。樹の葉が落ちたなか、黄金色の穂状花序が見事だった。年を越したころには宿主のハルニレの梢は見事になるのだろうが、いつ色付くのかが目下の課題だ。大風の翌日の10月9日、樹の下で果実を拾った。果実は充実して膨らんでいるがまだ固く、色少し淡くなった程度だった。同じ樹を宿主としている常緑のアカミノヤドリギはすでに色がついてきている。

560  落ち武者台風

落ちリンゴ太平洋にある巨大な積乱雲の渦の時からその消長、行方が気になっていたが、目ができ超大型のチョーイワン(CHOI-WAN=彩雲)という台風23号になった。北日本へ進路をとり道東をかすめ温帯低気圧になったがエトロフに在ってもまだ964hPa。昨日の北海道は強い風に翻弄された。一週前の21号くずれで庭のリンゴがずいぶん落ちたが、さらに100個以上落とされた。あと2週後に収穫の予定だった。落果狼藉。

559  ドームの噴気

昭和新山ドームの噴気気温が下がってくると昭和新山のドームの噴気が良く目立つ。午後三時近く、逆光を浴びていよいよ白く光る。誕生70年だが体内の情熱はまだ盛ん。後ろに控える大有珠もかつてはこのように蒸気が出ていたのだろう。右側の大きな噴気の左下に見える凹部の噴気が亀岩である。

558  タケリタケ

タケリタケ一週間前、ポルチーニ、つまりヤマドリタケを探していて、「らしい」こいつが見つかった。室蘭キノコの会の展示会へもっていったら、やはりタケリタケとのこと。数年前、この展示会で実物を見たが、自分の手で確認したのは初めて。テングタケ属にボタンタケ科ヒポケミス属の菌が寄生し、傘は開かずこのような形態となる。この画像の宿主はテングタケかベニテングタケ。天狗を封じる、その名も恐ろし「猛り茸」。