色の三原色を混ぜると黒に見えると言う。ブラックカランツはカシスという名の方が一般的で、ジャムやリキュールの名でよくレシピに登場する。今日我家で収穫のカシス、1.8kg。黒く輝くオニキス玉。その1/3量のグラニュー糖で煮て、たっぷりの軟らかなジャム(ピュレ)を作った。上出来のジャムと調理器具すべて深みを帯びたカーマインに染まった。驚いた。粒よりの漆黒の宇宙には溢れる カーマインレッドのパッションが包含されていた。黒は激情の色。
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110 火の山の森の儀式
火の山有珠山で「星祭」が開かれている。ロープウェイを使った夜のイベントだ。先だって白老コタンのエカシによる「山の神に祈る、山の祭り」ヌプリコロカムイノミの伝統儀式が行われた。ステージの後の森は1977-78噴火後に回復したトドマツ、エゾマツ、ドロノキの森。今ではこんなに深く緑濃い森だが、噴火後はすべての植生が失われて、リセットされた後に再生され出来上がって「30年の森」だ。噴火という大地のくしゃみ程度の出来事で一つの小さな破壊がおこり、命の再生が当たり前に進んでこの景観が作られた。屹立する岩は旧「土瓶」の本体ドームの崩れ残った名残りの岩峰。次の噴火でこの山はどのように形を変えて行くのであろうか。この夜、寒く霧に覆われた夜空だったが、外輪山から見下ろす伊達の街の夜景は噴火など想定外の静けさで、足元に広がる星空を思わせるほど見事だった。
109 早生りんご「ツガル」
108 カバキコマチグモ(樺黄小町蜘蛛)
107 情熱の味
106 瑠璃色の晩餐会
105 昭和新山赤煉瓦
104 ジューンベリー
生垣の上に広がる灌木としてジューンベリーを見つけ、この春植えた。5、6本の株立ちで細い花弁の白い花が咲き、葉も爽やかで気に入っている。花が咲いた分実が付き、青く硬かった実が赤くなり黒紫色に色付いて、口にするともちっとした濃厚な旨味が口の奥歯あたりに広がる。英名はJuneberryだが当地ではJulyberry。-30℃まではOKとテキストには書いてある。有りがたい植物だ。画像の向こうは昭和新山と有珠山。