昭和新山の駐車場の奥、薪が積み上げてあるすぐ下で、若いキツネの白い頭蓋骨を拾った。ラベルをつけ、データを書き込んで標本にしようと思い、庭先に置いていた。暫くして焚き火台の灰の中から炭化して黒く輝く頭蓋骨が見つかった。嵐で飛ばされ、落ち葉と一緒に燃やしてしまったらしい。小さくかわいい頭骸骨。瑕疵のかけらもない完全無比な命の証し。ある日、薪の下で死んでしまったけれど、お前が北の大地に生きていたことの証人になってあげるよ。おまえが精一杯生きていたことを私は知っている。
15 観天望気
14 冬の始まり
13 だみ声ガラス
12 いよっ!十三男爵
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メークイン( May Queen)と男爵(Baron)のお揃いのカップル。ジャガイモ界の正統派。 寒くなりました。これからの季節、イモ好きにはたまりませんね。北海道では、いま20種類を超すジャガイモが作られているのだそうです。ジャガイモは茎が塊状に太ったもので、眼(芽)が順番に並んでいます。川田男爵に会ったことはないけれど、 私の大好きだった伊丹十三映画監督は、よっぽどジャガイモ好きだったようで、マーナ・デイビス夫人のすばらしい訳本をこの世に残してくれました。私の宝物となっています。Pigs In Blankets(毛布の中の豚)、ポテト入り Flowerpot Bread(植木鉢で焼くパン)、はては Anya’s Tatra Poteto Pudding (アニヤ式ポテトプディングタトラ風) など、わけのわからない料理―しかしレシピをよく見るとこれもひときわ美味しそう― まで、洒落たレシピがたくさん載っていて、くいしん坊を十三ワールドへといざなってくれます。 家の地下室には大袋に入った洞爺火砕流台地産ジャガイモがたっぷりとひと冬分有ります。今晩は冬の嵐、風の音を聞きながら十三レシピのイモ料理でも作るか。