久し振りの有珠山遊歩道。ロープウェイ山頂駅を出て火口展望台へ向かう。大有珠の山頂近く、岩塔が歩くに従っていくつも見えてくる。この尖塔(ピナクル)はまだ名前を持っていない。山岳用語のピナクルもバットレスもゴチック建築に対応する用語だ。まさしく有珠山ゴチック。江戸時代末期に誕生した大有珠ドームは、1977からの噴火で揺れに揺れ、崩れ残ったのがこの大伽藍。
652 かはたれの月
651 ハシボソガラス
650 赤銅色に
649 フタスジヒトリ
648 昭和新山ドーム
647 湿原の風景
646 シコタンタンポポ?
シコタンタンポポは北海道の道東から十勝、日高、胆振の海岸に分布域を持つという。日高、大楽毛の国道沿いにひときわ目だって咲いていた。橙色がかった大きな花冠は「5㎝を超す」と言われているが、7㎝もの大きさの花を見つけ感激した。室蘭イタンキ浜の個体(ブログ502)と合致するかどうかはさておき、このシコタンタンポポ、北辺の海辺を棲家に盛大に生きている。
だが、この地域で、しかもややオレンジ色が濃く、大きな花冠を持つからシコタンタンポポと同定したが、わたし自身、この種そのものの形態的な特徴を確認しての判断はではない。外総苞片の厚さ、形、色など、この地域でのエゾタンポポとの明確な差異を挙げられないし、生育環境でのばらつきが大きすぎて整理ができていない。
タンポポを訪ねてやって来て、黄色い曠野に踏み込み、道を失ってしまった。困ったものだ。のんびりタンポポのお酒でも造ろうか。ね、ブラッドベリー爺さん。