216 剪定作業 投稿日時: 2013年4月12日 投稿者: nizaemon 我家のサクランボウとリンゴの選定作業が始まった。合わせて30本の内、半数は太い樹なので脚立に上っての作業となる。晴れ、時折吹雪、風あり、気温は10℃くらい。毎年のことだ。残りの作業はブドウ、プラム類とハスカップ、ラズベリーなどの低木で気が楽だ。近くの専業果樹園さんはあらかた作業を終えている。あとひと月ほどでこの町は、大地も樹木もとり囲む山々も、すべてが花でおおわれる。
215 いのちの「ミウラ折り」 投稿日時: 2013年4月11日 投稿者: nizaemon 根雪のとけた跡でルバーブの新芽を見つけた。縮緬模様のたたみ皺そのままに、満を持しての登場だ。燃え立つ炎のような春の色はみなぎるエネルギーを与えてくれる。このたたみ皺、よく見たら「ミウラ折り」だ。二重波形可展面という展開様式のみならず、可展面そのものが湿った土の下の新芽という微空間の中で、自律的に自己形成された所にすごさがある。時空を折りたたんだ四次元的所産だ。「大黄折り」。知的財産権・意匠権はダイオウ=大黄にあり。
214 北国必須アイテム 投稿日時: 2013年4月4日 投稿者: nizaemon 雪が溶けたら雨樋に釣るしておいて行方不明になっていた寒暖計が見つかった。老化、凍結乾燥、膨潤、おまけにツタの触手にも絡み取られて散々な体たらく。でもデジタル数値ではない修理可能な従来品。冷え込んだ冬は-20℃近く、夏は北国だから30℃ちょっと。この寒暖計、まだまだいけます。あと10年はもつかな(私と重なるね)。今日は春の日差し15℃くらい。少し遅いけど、北国の春は充実していますぞ。濃厚で圧倒的な春を味わえますぞ、諸君。
213 海からのおくりもの 投稿日時: 2013年4月4日 投稿者: nizaemon スーパーで手ごろな大きさのふくよかなイガイ、7個入って398円。春は海からやってくる。ラベルには昔からの「ひより貝」と表示されていた。標準和名は「イガイ」で、老成した個体では十数㎝となる。北方種の「エゾイガイ」さらに大きくなり、ヨーロッパ原産の通称ムール貝(一般的にはムラサキイガイを指す)は一回り小さい。白ワインで蒸したが、味は濃厚で海の香りが口いっぱいに広がる。一つの貝から何と小さな真珠が7個も出てきた。春から縁起がいいね。
212 約束 投稿日時: 2013年4月4日 投稿者: nizaemon 今年も咲いてくれました。フクジュソウです。信義を守り、申し合わせ通りにリンゴの樹の下で一杯に花弁を開いています。陽光のエネルギーをとらえ、パラボナ集光器でアロマを気化させては、この時期少ない虫たちの眠っていた嗅覚を呼び起こすシステムをここで見つけました。あと一週間もするとクロッカスが、すぐプリムラがあとを追って、そうするとこれまた約束通り、トガリアミガサタケの収穫だ。忙しくなるぞ。
211 不本意なれど 投稿日時: 2013年3月30日 投稿者: nizaemon 夏、冷えた葛餅を食べると昔の思い出が蘇る。生姜の香りの葛湯は私の大好物。太い根からでんぷん粒子を洗い出し厳しい手わざの挙句作りだすのが葛粉。されどここはジオパーク。火山灰の堆積を保存する露頭にクズは大敵。北国へやっと繁殖の糸口をつかんだクズにとっては不条理な話だ。昨年イソプロピルアンモニウムなる物質を主成分としたピンを打って駆除することにした。発芽を抑えらたであろうか。甘い赤紫のクズの花の匂いをおもいだす。
210 胡瓜魚 投稿日時: 2013年3月28日 投稿者: nizaemon 字面からはどんな魚が想像できるだろうか。私の好きなキュウリウオ。理由は新鮮なきゅうりの匂いがするから。生臭く青臭いこの匂いが大好き。しかし野菜のキュウリは大っ嫌い。900円で3パック15匹を買ってきた。長さ30㎝の優れもの。部屋中にきゅうりの匂いを充満させながら一夜干しを作る。これがまた旨いのなんのって。淡白で味わいがあり、白身の香ばしさは、あヽ、、クラクラする。アイヌ語で「フラルイチェプ」は匂いの強い魚の意。ここの海の至宝。
209 此処ならば 投稿日時: 2013年3月28日 投稿者: nizaemon 向こうに残雪の有珠山が望まれる。ここアルトリ岬は7000年ほど前、有珠山の山体崩壊で流れ下って海へ突き出した流れ山だ。有珠山を構成していた岩石はここよりはるか沖合まで流れ落ち、海底の岩礁を作り潮間帯では磯となった。岩礁は海藻を育て多様な生きものたちを育んできた。近くに伏流水の泉もある。マガキとフノリのおいしい感触が手に伝わる。ここでならば縄文の昔、私もなんとか暮らせる、と思った。どのような生活だったのだろう。
208 タマキビの春 投稿日時: 2013年3月28日 投稿者: nizaemon 水温はまだ低いが、光は水のうちそとに溢れ、動き回る生き物たちの餌となる海藻の繁茂も充分で、引潮の砂浜ではタマキビが活動しはじめた。何を思い起こしたのか、一つ伸びをして、どちらかへお出かけだ。アルトリの岬にはこの外にクロタマキビが分布している。小さくて日常的には食用にはならないが不味くはない。個体数はとても多い。いざという時には救慌食として人の命をつないで来たのであろう。
207 ここにも一つ火口が 投稿日時: 2013年3月26日 投稿者: nizaemon 雨の日はいつも地形図で遊んでいた。ひねもす面白い地形を探す。1/50.000が1枚あれば半日は持つ。ボトルと乾き物があればさらに言うこと無かった。地図を眺めて気になっていた場所があった。カルルス温泉から登別へ登別川を1㎞下った場所、川幅が突然数百m円形に広がっている。爆裂火口に違いないと思っていた。夏には緑に覆われて判別できなかった。別な必要があって、この地域の地質図「徳舜別図幅・説明書」を入手した。驚きました、まさしく火口となっておりました。右奥が来場岳(ライバ岳 1040.1m)。画面中央の平坦部手前の斜面が火口壁の名残り。ここより3㎞北東には水を湛えた小さな火口、橘湖がある。 。