362 マイヅルソウ 投稿日時: 2014年5月16日 投稿者: nizaemon てりのあるハート型の可愛い葉。この葉を見ると春の到来をしみじみと感じる。まだ硬く小さな花穂も見える。やがてこの下闇にちららちらとすずらんのような白い花をつけ、ルビー色の実は秋の終わり、初雪にも映える。緑の葉の中からツタウルシの三枚葉の赤い葉芽を見つけた。いまが一番毒性の強い時期。アア、春だ
361 おかしいぞこの標識 投稿日時: 2014年5月16日 投稿者: nizaemon 北海道で出会う道路標識。よく見ると角の向きが逆だ。調べたら北米・中米に分布するオジロジカ(Whitetailed deer)の角が特異的にこの形だ。シートンの動物記に自筆の彩色画が載っている。日本のシカではないよ。基準となる国土交通省の道路標識一覧(214の2)がこの図柄だ。誰かがはなから間違った。種類ごとに角の形はちがうよ。飛び出して轢かれたシカの角をよく見てごらんなさい。シカがかわいそうだ。
360 来るぞ 2014+X (X=0~) 投稿日時: 2014年5月7日 投稿者: nizaemon 今日も無事安寧な一日を終えた。しかし、春の宵の朧なる有珠山を見ているとどこか次期噴火の不安が付きまとう。室蘭民報が有珠山噴火の特集を組んで、5月1日、北大名誉教授の岡田弘さん、翌二回目は三松正夫記念館館長三松三朗さん、三回目は前壮瞥町長山中漠さん、4回目は前虻田町長長崎良夫さん、5回目は胆振噴火湾漁協福島浩二さんと次期噴火への提言を連載している。時機を得た掲載だと思う。
359 名残りの花殻 投稿日時: 2014年4月30日 投稿者: nizaemon 洞爺湖畔の周遊道路から湖水までの狭い林は国有林。人の手は入らないから自然のままの四季を味わえる。ふと見上げるとイワガラミの花の残りがぶら下がっていた。萼片が1枚付くのがイワガラミ。近くには萼片4枚のツルアジサイや北海道ではサビタという名で知られる、つる性ではない灌木のノリウツギも見つかった。三種ともユキノシタ科。この冬、強風が吹かなかったから残ったのであろう。
358 季節の力 投稿日時: 2014年4月30日 投稿者: nizaemon 人の踏みこまぬ静かな洞爺湖畔で、落ち葉を持ちあげる小さな花を見つけた。キバナノアマナだ。重なる病葉を突き破って命が萌える。気が付くと、いくつも見える落ち葉のふくらみはみなそのような春の力で持ち上げられていることに気が付いた。季節とは廻って来るカレンダーの月日や時間の経過ではなく地表を覆う命そのものの循環。また春がやって来た
357 有珠山の雪 投稿日時: 2014年4月30日 投稿者: nizaemon 有珠山の山頂付近にまだ雪が残っている。北海道でもサクラのニュースが聞こえてくるが、このところの数日どこかで足踏みしている。この地方の農家では「有珠山の雪が解けて、カッコウが鳴くと何を植えても心配がない」という。今年は例年よりサクラは早いというけれど、今回、日本海にそってサクラ前線と一緒に北上する旅をしてきた私にとってはいささか複雑な気持ちだ。
356 蒼い空 投稿日時: 2014年4月28日 投稿者: nizaemon 近くの家で輓馬が保養している。本当に大きな馬で、人の頭くらいの大きさの蹄を持っている。私を見てくれている。近寄ると顔を持ってくる。優しく穏やかな眼だ。頬を撫で頤を掻いてやる。瞳を動かさず、私の眼をじっと覗き込んでいる。数秒、私の心は洗いざらい見透かされてしまったと思った。眼には蒼い空と有珠山と私が映っていた。あとひと月もすると、この眼にはどこまでも広がるタンポポの原っぱが映るはずだ。
355 函館市に応援を 投稿日時: 2014年4月25日 投稿者: nizaemon 津軽海峡フェリーで函館へ。斧の形の下北半島の刃のあたり、仏ヶ浦の沖から建設中の大間原発のクレーンが見えてきた。遠目にも巨大な工事現場だ。豊かで上質の自然の残っているところを狙って、開発と称して巨大開発の手が伸びる。まして原発。日本は火山と地震の国。大陸の安定した地盤とわけが違う。電源開発はひっそり進めてきたが対岸の函館市が工事差し止めの訴訟を起こした。頑張れ函館。
354 肘折カルデラ 投稿日時: 2014年4月19日 投稿者: nizaemon 最上川中流域の地滑り地帯を車で探っているうちに肘折温泉まで辿り着いてしまった。名うての豪雪地帯だそうで雪がまだ解け残っている。直径2km、川で3つに分断されているが地形図でみると見事なカルデラだ。この下にはマグマ溜まりがあって活火山に指定されているというから、要するにここは大きな生きた火口の中にある温泉だ。向こうの二つの山と、撮影地点も含めてぐるっと一回りカルデラ壁にあたる。
353 旨いもの 投稿日時: 2014年4月14日 投稿者: nizaemon 金沢に来ている。金沢漁港の「いきいき魚市」でシロガイとホタテを見つけた。ひときわなつかしく美味そうだった。市民の台所といわれる近江町市場でも毛ガニとともに名脇役だ。藩政時代から300年近く続くこの日本有数の市場で、ここの鮮魚や金沢野菜、名物総菜と肩を並べて、引けを取らぬ北海の味だ。すべてバターにあう、ガーリックにもオリーブオイルにも。パスタにいいぞ。