920 三毛ネコの親子 投稿日時: 2018年7月18日 投稿者: nizaemon 誰が見ても親子。カメラを構えていたら、庭に突然のお出まし。この子は見たことがある。近所の子供がかまっていて、似た大きさのが二匹、その子の家の荒れたビニルハウスの中に消えた。この親猫はあまり見たことがない。飼いネコの寿命は20年だけど、野良ネコは5年と何かで読んだことがある。この親子、この冬をどう過ごすのか。この子の行く末はと考えたりする。寒いぞ北海道。
918 ヒトヨタケ 投稿日時: 2018年7月8日 投稿者: nizaemon 倒れんとする老樹の下でヒトヨタケを見つけた。木材のリグニンを栄養としながら、一夜で溶けるはかない命。次世代の胞子を残しながら、人の時間からいったらほんの瞬時に地に戻る。それに比べて、 われら Homo sapiens は100年を窺がう程の齢を得たうえ、この地球上あらゆる所に盛大にはびこっている。雨の後いつも斜めになって、このくらいの群れ。何を話しあっているやら。
917 シナノキの花 投稿日時: 2018年7月5日 投稿者: nizaemon 室蘭マスイチ浜を見下ろす林で、シナノキの花を見つけた。強い風と海霧の影響で樹高が低い。葉がハート形でしかも左右不対象。花梗にはへら状の包葉があり、Tilia(菩提樹)属の特徴だ。牧野図鑑では、シナは「結ぶ、しばる、括るというアイヌ語に由来」としている。知里真志保も同じことを書いている。古くからの手順に従って、生木の内皮から紐を作り湯煮した繊維で布を織った。
916 自然ガーデン 投稿日時: 2018年6月30日 投稿者: nizaemon 10年ほど前、家のすぐ前の牧草地の向こう側は、カラマツ、トドマツの防風林であったが伐採された。今はヤマグワ、ミズナラ、ミズキ、クリの若木が成長しつつあり、オオイタドリ、オオブキも風に乗りやってきた。この季節はフランスギク、ジキタリスが咲き誇り、ノイバラも満開で、なんとシロハマナスも。短時間のうちに林が再生してゆく。なんと強かで、かつ豊饒なことよ。
914 田園の虹 投稿日時: 2018年6月20日 投稿者: nizaemon ミルクと卵を買いに家を出たら大きな虹を見た。家のすぐそばのビート畑の向こうに、午後4時の低い虹。 今までたくさんの虹を見たけど、この虹には心を奪われた。この町には森も湖も火山も、川も畑もある。鳥も虫もいる。そしてこの虹だ。この虹を見たくて、ここの町に住みついた。街の人に自慢できるよ。ここにはすべてがそろっている。 2018年6月20日、15:48、壮瞥町滝之町の虹。
913 クズの勢い 投稿日時: 2018年6月19日 投稿者: nizaemon アルトリ岬近くの海に面した斜面から、大量のクズの根茎が見つかった。暖地のものにはかなわないが、径10㎝近いのもあった。葛澱粉、葛布で知られていたが、今では高速道、鉄道敷、樹木への害が深刻だ。道央が北限だったが、さらに北上中とも聞く。ヨーロッパのイタドリ同様、北米では日本から持ち込まれたクズの処置に悩んでいる。人類の生活圏の拡大に伴う生態系の撹乱は留まるところを知らない。
912 有珠山山体崩壊 投稿日時: 2018年6月19日 投稿者: nizaemon 有珠山はかつて富士山型の火山で、7~8000年前に噴火湾方向に大きく崩壊し、流山地形や有珠湾などが形成されたと聞いていた。だが、崩壊したのはもっと古い年代という説が縄文遺跡研究グループから報告され、興味津々だ。山体崩壊の資料採取勉強会が行われ参加した。分野の異なるいくつもの研究結果が提唱され、論議されて定説が導き出される。年代測定法が進歩した今、目が離せない。面白くなってきた。
911 流された木の実橋 投稿日時: 2018年6月13日 投稿者: nizaemon 2000年の有珠山噴火では、金比羅山火口からの熱泥流で水路工にかかっていた国道230号線の木の実橋が流された。木の実橋は87m流され、町営温泉の建物と共に火山遺構として残されている。橋の上には泥流の土砂が残り、コケ類、乾燥に強い草本、ドロノキ、ヤマナラシ、カラマツなどの木本が生育中だ。手前、橋の上の街路灯横の樹はヤマナラシ、その向こうの数本はドロノキ。
910 幸連(こうれん)5遺跡 投稿日時: 2018年6月10日 投稿者: nizaemon 津軽海峡に面した木古内町幸連5遺跡の遺跡見学会があった。海成段丘上、4000年以上前の縄文中期の遺跡で、大規模盛土遺構、幾重もの大型住居跡について説明を受けた。フラスコ状を含めた100基以上の土坑から生業のたくましさが伝わる。さらに時が経った10世紀、遺跡の上に降りそそいだ白頭山テフラ(B-Tm火山灰)の白い堆積を示され、時の流れと遺跡で生きた先人達を思い、その重い意味を足裏にしかと感じた。
908 Eureka ! 投稿日時: 2018年6月6日 投稿者: nizaemon 頁岩を探しに入った胆振幌別川で黒く重い岩石を拾った。持ち帰り量ったら1154g。容器いっぱいの水に沈め、溢れ出た水の量は513g。故に計算上の比重は≒3.03。重くて有名なアポイジオパークの橄欖岩は≒3.0だがこれと違う。川の中流、鉱山町の精錬所には1908年高さ5.5mの溶鉱炉が3基作られたという。わかった。これは炉の残滓・ノロなのだ。アルキメデスに乾杯。ユーレカ!