889 昭和新山赤壁

昭和新山赤壁昭和新山学習登山会を私の部屋から望遠レンズで撮影した、数人の登山者が急傾斜を詰めて「亀岩」へたどり着く直前の画像。頂上はさらに上だ。右斜面の人影は同行の地質の専門家。思い焦がれ、登ることのできる数少ない機会にこうやってドームを登り、この岩壁を堪能できる。この生きている火山との触れ合い、大岩壁へのチャレンジは地球の大自然の動きを理解する糸口となる。

888 渡島(おしま)駒ヶ岳

渡島駒ケ岳室蘭市崎守町から噴火湾を隔てた40㎞先の駒ヶ岳。残る雪形に駒は居なかった。江戸時代は内浦岳といった。1640年噴火に先立つ山体崩壊で富士山型だった山頂は崩れ落ちて大津波をひき起こし、こちら側で住民700名が溺死した。激しい噴火をする火山であり、私が長万部町に住んでいた1945年頃の海岸線には、打ち上げられた1929年噴火の軽石の大きな堆積が至る所に見られた。

887 ツリガネタケで火口を

ツリガネタケツリガネタケは北半球に広く分布する広葉樹腐朽菌で林内でよく見つかる。硬い表皮の下にはコルク状の菌糸の束があり(ナイフの先端部)、これを乾燥させよく揉みほぐすとフェルトのようなしなやかさを持つ。火打石での着火には必需品であった。イタリアアルプスで凍って発見された5000年前のアイスマンも腰に携えていた。古来からの処方に従い火口(ほくち)を作る予定だ。

886 水辺の緑

春の水辺河原に春を探しに出かけた。林道の先、長流川に注ぎこむ小さな流れに緑の群集を見つけた。湿った土の匂いがする。蘚類や牧草の若芽、それに混じってフキの薹と柔かく小さなフキの葉。セリも見つけた。風も遮られ、爆ぜるような水の音。ハクセキレイの声も聞こえる。窓辺から雪の残る山を眺めていると眠くなる。気分を変えて、こうやって出かけると自分の春に出会える。

885 今日の昭和新山

昭和新山四月になっていよいよ春かと思ったら、この数日とても寒く、日中3~4℃が続いている。「春は名のみの風の寒さや」。この山が噴火したころ覚えた歌だが、覚えていて頷いてはくれる人は少ない。霙模様で湿度もあるので昭和新山の噴気が際立って良く見える。この頂上から噴火することはまずないが、地下からの熱の補給だけは続いているのだろう。

884 剪定作業が終わった

リンゴの剪定3月中に整枝・剪定の作業を終えることができた。順調だ。切り口の消毒パテも塗り終えた。リンゴとサクランボウなど合わせて40本の果樹。有珠山の雪がなくなり、カッコウの声が聞こえてくると、遅霜の心配がなくなる。それまで野草の軟らかな芽や小さな花を楽しみ、空にはヒバリ。今年はカミナリシギはやってくるだろうか。爆発するように盛大な北国の春本番を待つのが4月だ。

883 1049m峰

1049m峰名前の通った山で、頂上はなだらかな林の中という山もあるが、この山は違う。古く開拓に入っていた人が、「そばやま」と教えてくれた。傍山なのか蕎麦山なのか。稜線の無名のコブ山をよく標高で言うが、ならば1049m峰だ。オロフレ山からホロホロ山への稜線近くにあり、我家の前から15km北にあるこの小さな無名峰、私の冬景色のなかでは、いつも主役で気になる山だ。

882 芽生える

スイセンの芽生え雪が溶けると水仙の芽がここまで育っていた。一個ずつ独立した球根なのに、誰かに声かけられて一斉に眼が覚めたみたいに。季節を感じるシステム、休眠から成長へと切り替える機構は何なのか。個々を連携するフェロモンなどが存在するとは思えないし。蒔いた種子が一斉に解発されて芽を出すのも同じことなのだろう。私は季節の生き物に従い、季節に引きずられて生きている。

881 噴火に備える

噴火防災講演会3月24日、洞爺湖文化センターで岡田弘北海道大学名誉教授を中心に、有珠山噴火に備えての防災講演会があった。有珠山は律儀な火山で噴火に先立つ予兆の地震が起こる。前兆現象を科学者がキャッチしたら、自治体、住民はそれを共有し、被害を軽減する行動をとるべきだ。しかし自然現象は予知可能ばかりではない。自然との共生とは、我々の対応可能な部分と、かつ結果を受容するという両面を伴う。自然が主役だ。

880 変貌した山頂

有珠山山頂この時期、見上げる有珠山山頂部から、前々回の噴火の跡が見てとれる。中央の椀を伏せたような黒い部分が昔から見慣れた大有珠のドームで、ずいぶん崩れている。その右に少し盛り上がっているのが「どびんの口」といわれた尖塔、「立岩」の痕跡。左下から右中ほどへ外輪が続き、高まった場所が噴火口展望台。左奥が有珠新山の隆起につられて大きく動いた現在の有珠山頂だ。