988 旅の終章

旅の終焉豊浦町の貫気別(ぬきべつ)川河口でハシボソガラス、オオセグロカモメが鮭の朽ちた骸を啄んでいる。オジロワシも見える。流れには襤褸布のような魚体が引っかかって揺らめいている。この川で孵化し、北太平洋を回遊してきた強者達の終章がこの一幕だ。故郷へ帰って産卵し、鳥たちに食われ、土へと還る。この川の上流にはインディアン水車もある。いのちの輪廻が見える。

987 洞爺湖中島・西山

洞爺湖中島・西山洞爺湖中島で最も高く、見晴らしの良い西山山頂。頂上は標高455m。細長い稜上から見わたす中島中心の360度の眺望は痛快だ。火山マイスターなどのガイドで登ることのできるが、この数年来の重なる台風や暴風で、踏み分け道が荒れていると聞いた。その道は従来、シカの「けものみち」を利用していたので、シカの個体数が減った現在、辿るのが面倒になってきたのかもしれない。

986 洞爺湖中島

洞爺湖中島洞爺湖の湖面は84m。中島の最高部、ひときは尖って見える西山の標高は455m。湖面からの高さは371mだ。湖に水がなく深さ174mの湖底から見上げるとしたら、この山の高さは545mとなる。湖岸からの有珠山山頂との標高差は649m。湖底から見る中島は、有珠山に近い大きさの複数のピークを持つ立派な火山であり、それが洞爺湖カルデラの中心部に収まっているということだ。

985 シカ散策路・火山遺構

火山遺構洞爺湖温泉街にある洞爺湖ビジターセンター・科学館の山側には「有くん火口」、「珠ちゃん火口」をめぐる2.2㎞のフットパス、金比羅山コースが整備されている。泥流の被害に遭った町営浴場と5階建てのアパートが保存展示されているが、コースは4月19日まで冬季閉鎖期間中だ。説明板のある堰堤の上から見る遊歩道の上はエゾシカの足跡でいっぱい。この数日のことだろう。

983 有珠山、今年から来年へ

今日の有珠山12月31日、晴。きのうの午後からの雪は夜半までゆっくり積もり、家の前からの見慣れた有珠山。美しい雪景色だ。山の左手向こうは噴火湾、右は洞爺湖。この風景が気にいって15年前にここへやってきた。山は今年も静穏だった。来年のことはわからない。次の一年もまた52名の火山マイスターの一人として、この火山とその自然の成り行きを見守ることになる。

982 新雪有珠山

新雪有珠山新雪を得て午後の陽に映え、上長和の集落の上に鎮座する有珠山山頂。1977年、2000年噴火を経て山の形、住む人の世代は変わったが、当たり前にまた噴火するだろう。今年も余すところあと3日。この冬は、また来年はどうなのだろうか。平穏なこれからであってほしいが、山は答えてくれない。夏の緑に覆われた有珠山は優しく魅力的だが、新雪に輝くこの頂は崇高にさえ見える。

981 光るいのち

ニシンのうろこはるかむこうの銀河の光芒だろうか。これはニシンの鱗。すべての色を吸収しかつ反射し、私の指先で陽を照り返えす。近くの港に揚がり、俎板に残った直径10mm、数十枚の生臭い鱗だ。燦然と輝くミクロの虹の色。地の闇に輝くオパールにも似るがこれは命。人知れず、自らに発するいのちの輝き。無辺の海の暗闇にさんざめく燐光。美の神は細部に宿りたまひぬ。

980 ハナマメのマリネ

マナマメのマリネ我が町壮瞥では果ものの外に、美味しい豆類も作られる。代表はシロハナマメ。薄く甘くしてゆっくりと煮上げると3㎝以上に膨らむ。豆一粒で一口大。たっぷりとしたふくよかな大地の恵み。パプリカ、エリンギ、セロリ、インゲンとともに、穀物酢、白ワイン、砂糖、塩、スパイスにハーブ類を一煮立ちさせて冷やしたマリネ液に漬け込む。サラダの友、肉の付け合わせにぴったりだ。

979 ニシンの酢漬け

ニシンの酢漬けいいニシンを見つけ躊躇せず買った。一尾0,5kg、体長40㎝の立派な男振り。輝く鱗が残っている。機会を逃さず塩で締め、酢、塩、砂糖、玉ねぎ、人参、スパイス、ハーブで酢漬けにした。参考の北欧レシピでは young herring だが、この際たっぷりと戴こうではないか。白子は濃い味の醤油煮とし酒の肴に。写真の2匹はフィレにしてしっかり冷凍、二日後には刺身となる。旨いぞ。