922 カマイルカ

カマイルカ室蘭沖合十数㎞、緩やかなうねりの凪いだ海に、100頭ほどのカマイルカを見た。ガイドはクジラ類の専門家、笹森琴絵さん。断崖が続く海岸線のハルカラモイ、マスイチセ、タンネシラルなどの私の同行者18名への説明は私が勝手にしたが、クジラ類の探索は屋上のハッチに陣取った笹森さんのお仕事。この観光船には外国の方も乗っていてイルカの群れに感激一入。有難うございました。

921 コムクドリ

コムクドリあまり大きくもない我が家のジューンベリーの樹にコムクドリがやってきていて(ブログ919)、気が付いたら、枝もたわわに40羽のコムクドリ。一羽が2、3個呑みこむが、いくつもの群が入れ替わりやってきて、子供たちが楽しみにしている甘い実がどんどん減ってゆく。コムクドリは東南アジアと北海道を渡るという。大旅行するならたらふくお食べ。遠慮はいらない。

920 三毛ネコの親子

三毛ネコ誰が見ても親子。カメラを構えていたら、庭に突然のお出まし。この子は見たことがある。近所の子供がかまっていて、似た大きさのが二匹、その子の家の荒れたビニルハウスの中に消えた。この親猫はあまり見たことがない。飼いネコの寿命は20年だけど、野良ネコは5年と何かで読んだことがある。この親子、この冬をどう過ごすのか。この子の行く末はと考えたりする。寒いぞ北海道。

919 ジューンベリー

ジューンベリーとコムクドリ庭先のジューンベリー(June-berry)、日本名では「アメリカ采振り木」で、白い采配を思わせる花が咲き、その上美味しい赤い実がなる。通りすがりに摘まんで口に運んだリ、ジャムにしたり。絵にかいたような立派な種子があるのだが気にならないのがありがたい。このところ居ついているコムクドリの小さな群れが次々やって来ては丸呑みしている。手ごろな大きさなのだろう。

918 ヒトヨタケ

ヒトヨタケ倒れんとする老樹の下でヒトヨタケを見つけた。木材のリグニンを栄養としながら、一夜で溶けるはかない命。次世代の胞子を残しながら、人の時間からいったらほんの瞬時に地に戻る。それに比べて、 われら Homo sapiens は100年を窺がう程の齢を得たうえ、この地球上あらゆる所に盛大にはびこっている。雨の後いつも斜めになって、このくらいの群れ。何を話しあっているやら。

917 シナノキの花

シナノキの花室蘭マスイチ浜を見下ろす林で、シナノキの花を見つけた。強い風と海霧の影響で樹高が低い。葉がハート形でしかも左右不対象。花梗にはへら状の包葉があり、Tilia(菩提樹)属の特徴だ。牧野図鑑では、シナは「結ぶ、しばる、括るというアイヌ語に由来」としている。知里真志保も同じことを書いている。古くからの手順に従って、生木の内皮から紐を作り湯煮した繊維で布を織った。

916 自然ガーデン

ノイバラ10年ほど前、家のすぐ前の牧草地の向こう側は、カラマツ、トドマツの防風林であったが伐採された。今はヤマグワ、ミズナラ、ミズキ、クリの若木が成長しつつあり、オオイタドリ、オオブキも風に乗りやってきた。この季節はフランスギク、ジキタリスが咲き誇り、ノイバラも満開で、なんとシロハマナスも。短時間のうちに林が再生してゆく。なんと強かで、かつ豊饒なことよ。

915 だまし絵

アカゲラ庭のすぐ近くで野太いドラミング。台風で中程の折れたクリの大木に何かがいる。目を凝らしたが、音の方向は判るが、ちらつく形が定かではない。振り返ってくれた眼でアカゲラと判明した。後頭部の紅色は茂みに溶け込んでいた。木洩れ陽模様の一張羅が、だまし絵を完成させていたのだ。もうすぐクリの花の季節。長い穂状の雄花が見える。秋の豊饒を促す暑い夏はもうすぐそこだ。

914 田園の虹

田園の虹ミルクと卵を買いに家を出たら大きな虹を見た。家のすぐそばのビート畑の向こうに、午後4時の低い虹。 今までたくさんの虹を見たけど、この虹には心を奪われた。この町には森も湖も火山も、川も畑もある。鳥も虫もいる。そしてこの虹だ。この虹を見たくて、ここの町に住みついた。街の人に自慢できるよ。ここにはすべてがそろっている。     2018年6月20日、15:48、壮瞥町滝之町の虹。

913 クズの勢い

クズの根茎アルトリ岬近くの海に面した斜面から、大量のクズの根茎が見つかった。暖地のものにはかなわないが、径10㎝近いのもあった。葛澱粉、葛布で知られていたが、今では高速道、鉄道敷、樹木への害が深刻だ。道央が北限だったが、さらに北上中とも聞く。ヨーロッパのイタドリ同様、北米では日本から持ち込まれたクズの処置に悩んでいる。人類の生活圏の拡大に伴う生態系の撹乱は留まるところを知らない。