693 金糸瓜

糸カボチャ近くの知り合いから頂いた黄色い瓜。ずっと以前、幾度か食べたことがある別名「糸カボチャ」。輪切りにして10分も茹でるとサラサラっと解けてくる。いと面妖な(糸麺様な)代物だが、その名の通り淡い金色で歯触りが良い。地方により食べ方いろいろの知られた食材だ。付け合わせやドレッシングを考えると、今様な食卓の一品へと楽しい発想が湧いて出る。ごちそうさま。

692 秘密の抜け道

秘密の抜け道壮瞥町新山沼から昭和新山へ向かう町道第2線からの抜け道。台風10号の倒木でこの道も数日通ることはできなかった。カラマツの樹幹の損壊はないものの、枝が払われて明るい森となってしまった。見上げると薄日にツルアジサイの黄葉が柔らかい。めったに人に出会わないが、この道は古くからの道なので良く管理されていて、丁寧な整備が感じられる。心地よい秘密の抜け道。

691 昭和新山70年

昭和新山のドロノキ昭和19年に噴火して、70年たった。「昭和新山」も70歳。秋になり麓から紅葉が始まった。噴火後、パイオニアとして芽吹いたドロノキはすでに葉を落としていて、林内の次世代のミズナラ、ハリギリ、ミズキ、カエデ類が色を付けての揃い踏み。寿命の短いドロノキはあと30年もすると倒れてゆき世代を交代してゆく。

690 擬宝珠

ギボウシこのギボウシはこの土地在来のもので、旧蟠渓小学校にあったものを管理者に断って株分けさせてもらった、今はやりの「ホスタ」類と違い夏の暑さにもめっぽう強く、この時期にはいつも黄金色に輝いて目を楽しませてくれる。緑から金色へのグラデーションが何ともすばらしい。まさしく宝珠と見紛うばかりの擬宝珠だ。

689 イチイの実

イチイの漿果 Taxus cuspidata。羅和辞書で Taxus はイチイ、cuspidata は槍や棘で、葉のことか。古来よく知られた植物だったのだろう。種子に強い毒(タキシン taxine )が含まれることは知られているが、漿果の色とぬるりとした感触に郷愁を感じ「オンコの実」をつい口に含む。ほの甘くほろ苦く、ペッと種を吐きだす。あれは子どもの頃の赤い夕陽の思い出。何処だったか忘れてしまった。

688 ヘーゼルナッツ収穫

ヘーゼルナッツ収穫苗を買って植えてから8年(ブログ665、626)。やっと色づいて落ちたのを籠に集めて驚いた。二品種4本を意図的に植えたがこんなに形状が違うとは。調べたら写真左下がフィルバート種のようで約90個、右下が通常のヘーゼルナッツで140個ほどの収穫。日当たりの良い方の二本分の収量だ。実の大きさも、葉も違う。思いがけなく二品種を味わえるなんて、嬉しくってしようがない。

687 前方後円墳

銚子塚古墳山梨県にある4世紀後半に造られた全長169mの東日本最大級の前方後円墳、銚子塚古墳。北海道では続縄文期に当たる。後円部の石室へと続く回廊にあたる前方の上に立つ。前方後円墳は視覚に訴え、人の心を揺さぶるための構築物であるという。当初、墳丘には樹はなく、すべて枕大の墓石で蓋われ、さらに大型の埴輪で囲まれていたとも。登ってみてこそわかる圧倒的な迫力。

 

686 マタタビ

マタタビ先半分だけ白かったマタタビの葉もこの季節には均一な緑となり、葉陰の果実も充実してウコン色になり良く目につく。手持ちの牧野図鑑(1961版)では語源にうるさい著者が、マタタビをアイヌ語由来とし、知里真志保もアイヌ語としている。古来から多くの語源やいわれが有るようだが、それだけ身近だったのだろう。「ネコにマタタビ」はネコ誘因物質のなせる業だ。

685 三葉虫レプリカ

三葉虫レプリカ足寄(あしょろ)の動物化石博物館へたち寄った。出迎えてくれたのがデスモスチルス。遊泳生活に適応した大型の半水棲動物で、その一種アショロアがこの近くで発見された。大型動物の化石の展示のみならず、市民や学生、生徒に身近な企画を用意してある立派な博物館だ。私は三葉虫とアンモナイトのレプリカ作りをした。一つ200円、30分で硬化する。後は水彩で色付けして完成。

684 素敵な博物館

網走市立郷土博物館田上義也設計の網走市立郷土博物館。旧帝国ホテル新館の設計者フランク・ロイド・ライトの影響を受けたという。モヨロ貝塚を発見し、オホーツク文化の存在を世に知らせしめた米村喜男衛の業績につながる資料を展示する目的で建てられた。赤いドームの丘の上の建物はモヨロ貝塚の森から良く見える。こんな建物のある街に住みたい、と思わせるデザインだ。