769 六月の魚 投稿日時: 2017年6月1日 投稿者: nizaemon 早朝、知人が魚を持ってきた。漁師さんを手伝っているという。身の細やかなで上等なババガレイと腹卵の美味しい大振りなアサバガレイはもう鍋の中で煮付。ここで気が付いて残りの撮影。マガレイとソウハチで15枚。ヤマメの親のサクラマスと手ごろな大きさのエイ(カスベという)。魚があると米がいらない私にとってこんな幸せが。庭の脇の特設流し台。ここも私のお気に入り。
764 汗の石 投稿日時: 2017年5月23日 投稿者: nizaemon 明治初期十勝の平原に開拓の手が入って、計算すると130年。十勝川や音更川の流域を肥沃な農地にするには原始林に手を入れることから始めた。伐採、抜根、運搬、馬、農器具、操る人達の筋力と汗。 音更川近く、どこまでも平坦な農地の境目に、累々と積み重ねられた礫の山を見つけた。耕すたびに地表に現れるこぶし大から枕の大きさまで。この平野が氾濫原だった証しでもある。
763 収穫へのキャンバス 投稿日時: 2017年5月23日 投稿者: nizaemon 柔らかな陽ざしを受け止め、黒い大地はエネルギーをため込む。使い込まれ、豊かな滋養をため込んだ土壌は、馥郁とした蒸気となって昇華する。いのちを育むまさしく温床。北の穀倉十勝平野に播種の季節がここに始まる。樹々は芽を吹き、カワラヒワもやってきた。さあ、これからが農家の腕の見せどころ。経験と汗で豊饒を創りだす、黒くて真っ平ら、地平まで続く大アトリエ。
761 クサソテツ(コゴミ) 投稿日時: 2017年5月8日 投稿者: nizaemon ワラビもゼンマイもシダ類だが、コゴミはあくがないので食べやすい。日陰に強くやさしい葉が好きで、植えておいたら地下の匍匐茎でたくさん増えた、春を食べるのだ。茹でると色とリズム感のある姿が新鮮で、白い大皿に映えて名脇役だ。この時期旬のサクラマスにアレンジしたら極上の一品。散歩途中でいくらでも摘めるお手軽野草。フキノトウ、タラの芽。田舎暮らしは贅沢だ。
744 エゾイガイ 投稿日時: 2017年3月16日 投稿者: nizaemon イガイを道南地方ではヒヨリガイという。大型で安かったが産卵期が終わったのか身は痩せていた。左上がエゾイガイ Crenomytilus grayanus 左下は殻が細身でイガイ Mytilus coruscus と考えたがエゾイガイ。右2個は エゾヒバリガイModiolus modiolusで属が異なる。イガイ科 Mytilidae の大型3種同時に買えたと思ったが残念ながら2種だった。産地は白老産と表示されていた。
740 チャラツナイの浜 投稿日時: 2017年3月7日 投稿者: nizaemon 久し振りに室蘭のこの磯に立った。北大の海藻研究所は今はなく、敷地は波で崩れかかっている。風景にも海の中の様子にも思い出が沢山ある。50年前、ここでよく泳ぎよく潜った。向うの尖った岩礁はムカリソで小舟が通れる洞窟があり、夕日が壮大だ。浜の名の由来の滝もまだ残っている。足元の干上がった潮間帯には、優占種のムラサキインコの群落が広がり、今が実りの季節だ。
733 薪ストーブの威力 投稿日時: 2017年2月26日 投稿者: nizaemon 薪ストーブに火を入れた。薪は昨年伐ったサクランボの太枝。牛肉と玉ネギ、キノコと白菜、トマトの水煮一缶、鉢物の月桂樹とローズマリー、唐辛子を放り込み、ブイヨンキューブと塩で味付け。薪ストーブモードというか、ゆっくり時間が漂う。一時間もすればコトコト煮えて、まったり風味の一品完成。身体と心、部屋も時間も温まる。薪ストーブの底力。かまど猫も健在だ。
726 ジビエ・エゾシカのパイ 投稿日時: 2017年1月29日 投稿者: nizaemon 新鮮なシカ肉をいただいた。冷凍生地のパイ皮を使い、ワインとハーブで一晩ねかしたシカ肉をホワイトソースに閉じ込めてショソン風に焼き上げた。美味しいと言ってくる仲間もいるけど、ハーブが効きすぎているし、ホワイトソースはもっとシンプルなのが良い。シカ肉はいろいろなところから声がかかるほど潤沢だ。末代まで伝えられる香り高いシカ肉レシピを考える時代だ。
721 ヘーゼルナッツの殻を割る 投稿日時: 2017年1月9日 投稿者: nizaemon 10月に我が家の庭で初めて収穫したヘーゼルナッツ(ブログ688)。殻は大変堅くドングリの比ではない。たどり着いたのがウォーターポンププライヤー。どんなサイズにも対応し、「ナッツ割り」に名前を変更すべき工具だ。10個の殻付きが18.6g、殻を割ると9.3g。ローストは180℃のオーブンで6分。香ばしい香りと歯切れの良い食感で、まさしくチョコレート菓子に好適な素材だ。
716 氷頭なます 投稿日時: 2016年12月30日 投稿者: nizaemon 飯鮨(ブログ 711)を漬けたシャケの氷頭でなますを作った。古来からの食べ方で、なますは「鱠」で魚、「膾」は鳥や獣の肉に由来する。旧石器、縄文の時代からの北に住む人々の最も重要な動物食であったシャケは、いまだに捨てるところがない。頭の軟骨の氷頭は、コリコリ感が身上だ。酢と味醂と天日塩と薬味。生臭ものが好きな私には、右手の箸が喜ぶとっておきの一品。