764 汗の石

汗の石明治初期十勝の平原に開拓の手が入って、計算すると130年。十勝川や音更川の流域を肥沃な農地にするには原始林に手を入れることから始めた。伐採、抜根、運搬、馬、農器具、操る人達の筋力と汗。 音更川近く、どこまでも平坦な農地の境目に、累々と積み重ねられた礫の山を見つけた。耕すたびに地表に現れるこぶし大から枕の大きさまで。この平野が氾濫原だった証しでもある。