935 幸内の地すべり 投稿日時: 2018年8月27日 投稿者: nizaemon 札幌からの地学の巡見に参加して、長流川流域の地質を学んだ。蟠渓の下流、右岸の上久保内と向かい合わせの左岸の幸内(こうない)地区が同時に長流川方向に地すべりを起こしているという解説だった。幸内側の町道がこの数年不通だった原因はこれだった。枝道の写真を撮ったが、段階状に落ち込み、舗装面には亀裂が入っている。農地も広範囲に歪み移動しており、この地域に生活する人達にとっては重大な事態だ。
934 セイヨウトチノキ 投稿日時: 2018年8月26日 投稿者: nizaemon マロニエはトチノキの園芸品種、と思っていたが、セイヨウトチノキの名があり学名も異なる別種。思い違いに面食らっていたら、知り合いがマロニエの実を提供してくれた。棘のあるその実は一目瞭然、自らの能天気さに呆れてしまった。どちらも古代からあく抜きをして食用とされていた。在来のトチの実(右)の鞣し革然とした風情もいいが、この際、マロニエも育ててみようか。
933 サッポロマイマイ 投稿日時: 2018年8月18日 投稿者: nizaemon 有珠山ロープウェイ山頂駅から火口展望台へとのびる遊歩道には、子供たちが喜ぶ小動物が顔を出す。夏の空色の縦縞の入ったトカゲの子、組み立て細工のまん丸ダンゴムシ、モコモコ歩くクマ毛虫。それとこの、スッキリ模様のサッポロマイマイ。足元の地面に近い子供のきらきらした眼は好奇心と直結だ。しゃがみ込んだ子供の勝ち。大人は息を整えながら、遠く続く噴火湾の海の風景をぼーっと眺めている。
932 夏の花飾り 投稿日時: 2018年8月13日 投稿者: nizaemon 2000年3月31日の有珠山の噴火で、洞爺湖幼稚園は廃園となった。教室の中は荒れてはいるがまだそのままで、朽ちんとする床の上には苔類、シダ植物が生育し、あたかも森の暗い林床といった感じだ。窓際には風や野鳥に運ばれた樹木が生い茂っている。壊れた窓ガラスから、エゾニワトコが赤い実をたわわに付けている。夏の日の花飾りだ。園児たちはもう社会人となった。
931 黄昏・大有珠 投稿日時: 2018年8月12日 投稿者: nizaemon きっと、紅く染まるぞ、と思ってカメラを抱え隣家の土手に陣取った。斜光は水平になり、やがて空は茜色染まっていったが、その前のこの光が良かった。金泥を薄く溶かしたような、落ちんとする西日の光芒が有珠山と昭和新山のドームを包み込んだ。ほんのつかの間の事だったが、夏の日の夕まぐれ、至福の瞬間を味わった。
929 大きなクリの樹の下で 投稿日時: 2018年8月7日 投稿者: nizaemon この町にはクリの樹が多く、農家の裏庭に堂々たる老木が枝を広げている。クリーム色の雄花が樹を覆い尽くして、クリの花の季節になったと横を通りながらふくよかな香りを楽しんでいたが、今見るとすでに雄花は色を失い、花序の基部につく雌花はすでに小さなクリとなっていた。秋、クリの樹の下で、子供と一緒に実を拾う若いお母さんなどを見ると、満ち足りた感じがわいてくる。
928 ストロー・Straw 投稿日時: 2018年8月3日 投稿者: nizaemon 麦秋のシメは、この麦刈りの終わった黄金色の麦畑。向うに有珠山(左)と昭和新山(右)。いま、プラスティックのストローから紙のストローへと見直されているのだとか。そんなことでは無いでしょう。使い捨てプラスティック全体が問題でしょう。本来、ストローとは麦わらのこと。壮瞥町自慢のリンゴジュースを近所の小麦畑の麦わらストローで飲んでみた。美味しかったね。大地の味がしたよ。
927 ツタの樹 投稿日時: 2018年8月3日 投稿者: nizaemon 古い街を歩いていて、こんな風景に出会った。地面から、壁面を一気に這い上がったツタ。でもどう言うわけか途中で切られ、結果としてこの通り。飾り気のない壁面なら、いっそツタに覆われていたら、愛嬌もあったろうに。残念だったのは私よりツタだろう。よく見るとこのツタ、きっと大きく育って、樹になりたかったのだと思う。立派な樹の形をしている。
926 朝焼けの新山ドーム 投稿日時: 2018年7月30日 投稿者: nizaemon 7月30日5時丁度。雲間から朝の光が天辺だけを照らして、まだ明けきらぬ街の上、ドームだけがぎらっと輝いた。毎日見ている構図だが、天候や光線の具合で千変万化だ。台風12号を西に逆走させた、太平洋の強い高気圧から、南風が今日も吹く。地中から焼きあげられ、持ち上ちあげられた天然煉瓦のドームは、今日また、真夏の太陽に尽日焦がされる。
924 ビロウドモウズイカ 投稿日時: 2018年7月28日 投稿者: nizaemon 春、ここにふさふさとしたロゼット葉を見つけたが、3か月もしたらこんなに成長した。英国の図鑑には Common mullein. Common on dry soils. Leaves decurrent. clothed with soft Wool.と載っていた。小型のハチたちがやって来て花粉団子を作ってゆく。来年は何処に出現か。いまや世界中に広まっているようだが、あまりきらわれ者ではないようだ。世界は撹乱の時代を迎えている。