727 尖頭器を作った 投稿日時: 2017年2月6日 投稿者: nizaemon 尖頭器(矢じり、槍の穂先)を作っている(ブログ724)。ヒトとモノとの究極の接点、いのちを繋ぐ原点だ。ホモ・サピエンスのグレートジャーニー最後の3万年前、我々の祖先はこの石刃技法を持って北海道へと移動してきた。今金町のピリカ遺跡、遠軽町の白滝遺跡を見て驚嘆した。簡素な道具で石刃を瞬時に作り、必要な道具を形成する技術だ。器用に動かぬ指先は傷だらけだ。
726 ジビエ・エゾシカのパイ 投稿日時: 2017年1月29日 投稿者: nizaemon 新鮮なシカ肉をいただいた。冷凍生地のパイ皮を使い、ワインとハーブで一晩ねかしたシカ肉をホワイトソースに閉じ込めてショソン風に焼き上げた。美味しいと言ってくる仲間もいるけど、ハーブが効きすぎているし、ホワイトソースはもっとシンプルなのが良い。シカ肉はいろいろなところから声がかかるほど潤沢だ。末代まで伝えられる香り高いシカ肉レシピを考える時代だ。
725 コクマルガラスがやってきた 投稿日時: 2017年1月29日 投稿者: nizaemon 伊達市西関内町、ここの牛舎付近でコクマルガラスとミヤマガラスに気が付き300mmを向けた。コンラート・ローレンツの「ソロモンの指輪」を思い出し読み返した。1964年の日付がある。ティンベルヘンやフリッシュなどの動物行動学の訳本を読み漁っていた頃だ。50ぺージにわたるローレンツとコクマルガラスとの友情と、彼の動物に対する深い愛情に半世紀もたって再度感激した。
724 矢じりを作った 投稿日時: 2017年1月24日 投稿者: nizaemon 国縫川の硬質頁岩(ブログ670)で尖頭器を作った。この川の源流は分水嶺で、向こうの日本海側の今金町にはピリカ旧石器文化館がある。2万年前の旧石器人にならって、彼らと同じ頁岩で矢じりを作った。道具は右側の糸魚川の海岸で拾った硬い白い石だ。指に傷を作りながら1時間で形はできたが、雪だるまにも跳ね返されるような使えぬ鈍器。旧石器人に弟子入りしなくては。
723 今朝の有珠山 投稿日時: 2017年1月17日 投稿者: nizaemon 1月17日、今朝7:20の有珠山。曙光に染まる有珠山。-8℃。空には月齢18.84の半月が。この1週間居座り続けたシベリヤからの冷え切った寒気の流れ込みが治まって、数日は穏やかな日が続くとのことだ。雪雲や地吹雪から解放されて、背の緊張感がほぐれた感じだ。前のブログ722の噴煙はこの画像の有珠山右肩の方向だった。無事安泰な日が続くとは限らない。剣呑々々。
722 噴煙に見えた 投稿日時: 2017年1月17日 投稿者: nizaemon 1月11日 16:17、ふっと見た瞬間、噴煙に見えた。場所は有珠山の明治新山か洞爺湖温泉の方向だ。湧きあがり方、流れる方向がまさしく噴煙だった。不安を抱えながら雨雲レーダー画像を確認したら、噴火湾の豊浦方向からやってきた雪雲のブロックが有珠山にぶつかっていた。安堵の息をついたが、このくらいの緊張感があってもよいだろう。それにしても冬の避難生活は大変だぞ。
720 雪猫 投稿日時: 2017年1月8日 投稿者: nizaemon 陽が射しているが氷点下。どこかの飼い猫なのだろう。去年から我が家の周辺でたまに見かける。この数年雪の上のキタギツネの足跡がめっきり減った。その代わり‐10℃位の朝でも数匹分の猫の足跡が見つかる。夜中も出歩いているようだ。 野伏せりのような面構え。私に対話を求めている表情なのだが、「だからどうしたというのだ」と返ってきそうで、何も言えない。
719 72年目の噴気 投稿日時: 2017年1月7日 投稿者: nizaemon 風がなく、湿度があって冷え込んで、太陽が側面から照らすという条件でこの写真。1月6日の正午、ドームの上まで噴気が昇っている。新山誕生後72年目、雨を吸い込み雪を溶かし、まだまだ噴気は絶えない。三松正夫記念館のある有珠山側が正面なら、こちらは裏面、後頭部に当たる。頂上へのルートを噴気の場所からたどることができる。この写真の丁度中央に見える噴気が亀岩だ。
717 蘇る月 投稿日時: 2017年1月3日 投稿者: nizaemon 穏やかな新年を迎えた。2017年1月1日、18時27分。三日月が昭和新山ドームに沈む。月の翳りの部分は赤黒く、眩しく輝く三日月の部分と対照的だ。The Old Moon in the New Moon’s Arms 「新しい月に抱かれた古い月 」だ。月は死に月は蘇る。古来から人は月の盈虚の下で生死を繰り返してきた。この観念は日本の縄文をはじめ、中国を含めて世界中に普遍的な太陰的世界観である。
716 氷頭なます 投稿日時: 2016年12月30日 投稿者: nizaemon 飯鮨(ブログ 711)を漬けたシャケの氷頭でなますを作った。古来からの食べ方で、なますは「鱠」で魚、「膾」は鳥や獣の肉に由来する。旧石器、縄文の時代からの北に住む人々の最も重要な動物食であったシャケは、いまだに捨てるところがない。頭の軟骨の氷頭は、コリコリ感が身上だ。酢と味醂と天日塩と薬味。生臭ものが好きな私には、右手の箸が喜ぶとっておきの一品。