796 噴火40周年フォーラム 投稿日時: 2017年8月17日 投稿者: nizaemon 1877年8月7日に始まった噴火は大きな噴火だった。40年たった噴火前日の8月6日、壮瞥町で記念フォーラムがあり、当時噴火に関わった科学者、自治体関係者、住民によるシンポジュームが行われた。「77噴火」の後の「2000年噴火」から17年、次の噴火のことは分からない。間近に住む住民にとっては火山を正しく理解し、共生してゆくのが一番だ。そして正確な情報と早期の避難。
795 アカナラのドングリ 投稿日時: 2017年8月15日 投稿者: nizaemon 札幌市資料館で、昭和新山誕生の記録を描き残した画家三松正夫についての三松三朗さんの講演があった。その時庭で拾ったのがこの扁平なドングリ。成熟するともう少し太る。明治初期、札幌農学校の植物園で育てられ、大通公園付近に植えられた末裔だ。Northern red oak 。北米原産で巨木となり煉瓦色に黄葉して大量のドングリを撒き散らすという。
793 シャクシャインの戦争 投稿日時: 2017年8月7日 投稿者: nizaemon 1669年松前藩の和人の不平等な交易に対して、シブチャリ(静内町)の首長シャクシャインに呼応した北海道ほぼ全域のアイヌたちが立ち上がったが、彼は和睦の席で殺され、アイヌは松前藩の支配下に置かれた。1663年の有珠山噴火は日高まで多量の軽石(Us-bテフラ)を降らせ、アイヌの人たちの生活に影響を与えた。碑は戦場となった国縫川近く、旧国縫小学校の敷地内にある。
792 開拓の赤と白 投稿日時: 2017年8月7日 投稿者: nizaemon 洞爺湖の周游道路で赤い実と白い花を見つけた。エゾニワトコの実とノリウツギの花。たまたま隣合って咲いていたのだが、どちらも灌木で北海道の原野の原風景だ。100年も前、開拓者たちは、高さが3mもあるセリ科のエゾニウの白い花の荒れ地や、林縁のこのような茂みに荷を解き鍬を入れたのだろう。遠目には可憐だが性は頑強で、人々の汗と涙をつぶさに見てきた植物だ
791 麦わらロール 投稿日時: 2017年8月3日 投稿者: nizaemon 硬く言えば麦稈(ばっかん)ロール。秋蒔き小麦の収穫が終わったあとに続く二度目の収穫作業だ。ラップに包んで醗酵させる牧草ロールとは違い、牛たちの寝わらに使われるとのこと。揉みしだかれ微生物も添加され、やがて堆肥となって循環する。我が家の地続きの麦畑で麦刈りが終わって、5日目でこの作業。夕方には運びだしも終了して、農家の人達には息つく暇もないようだ。
790 鵜泊のホルンフェルス 投稿日時: 2017年8月1日 投稿者: nizaemon 先週この岩を尋ねて出かけたが、1km先の水垂岬まで行ってしまい、そこでは花崗岩によく似た岩石を採取しただけだった。今日は再確認して、お目当ての磯全面がホルンフェルスだという岩礁地帯にやってきた。黄褐色をした大岩壁が見事だ。ホルンフェルスは砂岩や泥岩が高圧高温の下に熱変性したものだ。熱の供給源はこの付近の花崗岩を構成したマグマだという。
788 ヘーゼルナッツ・ハシバミ 投稿日時: 2017年7月20日 投稿者: nizaemon ヘーゼルナッツに若い実がついていた。4月5月、雄花が咲き、小さな赤い糸状の雌花も咲いて、その後の確認を忘れていた。時は刻まれ季節が過ぎて、自然の仕組みはきちんと動き、気が付くと豊饒の時へと移ろっている。植えて育てているのは確かに私だが、システムとして代謝を行い着実に成長し続けているのは植物自身。自然の中での人の存在は、おこぼれ頂戴のようなものだ。
787 旧「とうやこ幼稚園」 投稿日時: 2017年7月20日 投稿者: nizaemon 7月19日、旧「とうやこ幼稚園」の草刈があった。2000年の有珠山噴火で被災した後、洞爺湖町が買い取り噴火遺構として残された。卒園式と入園式の合間の3月3月31日午後1時過ぎに噴火が起きた。火口との距離は700m。3月29日に避難指示があり住民は事前に避難をしていた。園舎の壁や屋上には噴石の衝突の跡がまだ生々しい。西山山麓火口群遊歩道の入り口にあり多くの人が訪れる。
786 カントリーガーデン 投稿日時: 2017年7月16日 投稿者: nizaemon 裏庭のオオウバユリの花が咲いた。オリーブ色がかった白い花だ。悠々迫らぬ姿はその名に違わず落ち着いた気品があり、ボーダーの名わき役で庭のイメージつくりに最適だ。山地の落葉広葉樹林の林縁部に多い。近くの山から採ってシダ、フキなどと植えたらやはり地のものは強く、ガーデニングの良いアイテムとなった。アイヌ名トレップ。球根から澱粉が採れ保存食とされていた。
785 イワガラミ 投稿日時: 2017年7月14日 投稿者: nizaemon 有珠山山頂駅へのロープウエィから下を見ると、深い落葉樹林の樹冠を覗ける。幾度もの噴火と降灰を経て現在に辿りついた森だ。樹高はいずれも15mを超えている。100年位とも見えるドロノキ大王も寿命に達し、大風を受けて大往生した。ホウノキ、ハリギリなどの大木の樹冠を真上から見るのは愉快痛快この上もない。大木をよじ登り、わずかな陽光を得ようとする純白のイワガラミの、一途で強かな矜持を垣間見た。