1096 ナツズイセン

ナツズイセン春、スイセンが咲いた小さな斜面に花芽が出て、リコリスかなと思っていたらすっきりと伸びてナツズイセン。入手の由来も忘れてしまった。スイセンに似た葉が出た時にはわからなかったが。キツネノカミソリやヒガンバナと同じ Lycoris 属で、「葉見ず花見ず」の異名があるグループだ。似た球根として混ぜられて植えられてもこの通り、季節が来ると「ここにいるよ」と顔を出す。

1095 Redcurrant フサスグリ

フサスグリ少し大きめの一株からこれだけの収量。煮詰め、漉して砂糖を加えて、翌日には2.5㎏の深紅のジャムができた。透明感があり上出来のジェリーだ。 私が子供のころ(70年も前)から北海道にはあって、房になったこの色はよく目立ったが、なぜかその隣にあったGooseberry(グスベリと言った)の方が人気があった。ヨーロッパでは古くからジャムや果実酒に使われ、食卓を飾った。

1094 Us-b上のハーブたち

ハーブ畑有珠山1663年噴火の内、特に活動が激しかったプリニアン噴火の噴出物を有珠bテフラ(Us-b)といい、我家の裏庭では数メートルの堆積がある。一連のテフラは当初あった原生の森を埋め、大木は朽ちて壮瞥穴と呼ばれる地中の深い縦穴となる。この庭にも2014年、壮瞥穴が開き驚かされた。今はリンゴ、サクランボ、ヘーゼルナッツなどが植えられ、ど真ん中がこのハーブ畑だ。

1093 ズッキーニの収穫

ズッキーニの収穫裏庭のハーブ畑の角、はびこったミントを退治したら座布団2枚分の空き地ができた。たっぷりと堆肥を混ぜて耕し、苗を植えてふた月。盛大に葉を広げた中からの初収穫。蔓を持たないカボチャだから育てやすく、ありがたい野菜だ。煮物やマリネにも使えるし、肉やチーズとの相性もいい。一皿の色取りを考えてこの色を選んだのは正解だった。成長が早いので支柱、追肥が必要だ。

1091 コウリンタンポポ

コウリンタンポポ裏庭の果樹の下草に盛大に花を開いたコウリンタンポポ ヨーロッパ原産で、北海道でも急激に広げている外来の野草だ。在来の生態系等へ影響を与えるとして防除対策の必要性がある外来種に指定されているが、どうなんだろう。生態系に広がった野生生物の駆逐はまず困難である。億年単位で、そのようにして生き物たちは勢力を広げながら現在の自然の姿を作ってきたのだ。

1090 ルバーブのジャム

1090 ルバーブのジャムルバーブの花穂が立ち上がり白い花を付けた。根元の大きな葉柄をジャムにする。葉をとり、束ねてざくざくと刻む。実に扱い易い素材だ。写真の量で500g。半量250gの砂糖をまぶして一晩おくと汁が滲みだすのでそのまま加熱、20分もすればジャムとなる。とんがった酸味を持たず、穏やかで滋味深い味は極上の一品。北の大地の定番、ルバーブパイもお薦めの贅沢だ。お試しあれ。

1087 妖精エゾエンゴサク

妖精エゾエンゴサク林床の植物たち葉が盛大に葉を成長させる前に、フクジュソウ、カタクリなどの花が咲く。春の妖精、スプリングエフェメラルと呼ばれる花たちだ。その中でもひときわ目につくのがエゾエンゴサクの小さな青い花。まだ明けやらぬ空の色。水色の薄衣をまとった天女。氷上で舞うスケートの華麗な踊り手か。落ち葉と一緒に踏みつけでもしたらどうしよう。樹々の葉が茂るまでの宝物。

1086 奥新山沼

奥新山沼この冬は雪が多く、今年の奥新山沼はたっぷりの水量だった。今回はこの沼ができるきっかけとなった旧国道泉公園線近くの沢筋や畑地の断層や亀裂を確認することだった。ボックスカルバートのまだ埋設されたままの部分と持ちあげられ露出したものとの対比から変動の激しさが伝わってきた。落ち込んだ地形は山城の空堀状で通過が大変だった。見通しの良いこの時期だけの小さな探検。

1084 浅い春

洞爺湖・浅い春遅れて降った雪はまだ残っていて、春が近いと思っていたのに洞爺湖には冷たい風が吹いている。羊蹄が白く輝いている。光の春はすでにやってきているのだ。今期の冬の釣はあと半月だ。釣果はどうだったのか。この風景が柔らかな緑に包まれ、草花が一斉に咲き始めるのはあと二か月先だ。心騒ぐ春を心に描きながら、野生とつき合うプランをゆっくりと練るのも悪くはない。

1077 オオウバユリの蒴果

オオウバユリ蒴果雪を載せた裏庭のオオウバユリの蒴果(さくか)。大ぶりで肉厚の緑色の花が10個ほどついていた。今は熟し終えて、寒さの中でじっと春を待つ。一つの蒴果に数百個のヒレのついた種子が入っている。一株でつごう数千個の種子が飛び散るが、我が家で育つ数株は、この10年、さほど増えてはいない。育つ条件は悪くはないはず。自然はかくして、大変な浪費のもとに成り立っている。