609 冬を耐える 投稿日時: 2016年2月26日 投稿者: nizaemon カシワの葉が落ちずに冬をやり過ごしている。風と雪の吹きだまるあたりに折り重なって残っていた。春まで残る樺色の葉は遠くからでも目につく。改めて見直すとカシワの生育場所は遍在している様だがその要因が何であるかは私には分からない。種子(丸いドングリ)の生存や散布に秘密があるのか。海岸や川岸の疎林の周辺部、風と日光が良くあたる意外に人里近く。
608 カワラタケ 投稿日時: 2016年2月21日 投稿者: nizaemon サクランボの古い樹を切り倒し焚き火用に積み上げて置いたら、切り口にカワラタケができていた。40年もたった樹だったから、伐った時にはすでに菌が侵入していたのだと思う。黒くビロードの光沢のある傘の上に今朝の雪が積もっている。
606 剪定作業 投稿日時: 2016年2月13日 投稿者: nizaemon 広い果樹園を経営する農家はもう春の作業を始めている。この樹はサクランボ。30年以上の樹だ。7月初め、見事に色を付けた収穫時は雨が大敵で、樹の上はシートが張られる。私の裏庭の樹もそろそろ剪定しなくっては。サクランボは垂直に伸びる枝が強勢となるし、古い短枝に花を付けるので剪定はそれなりに気を使う。まして私は年期が少ないし知識が浅い。
601 雪の王 投稿日時: 2016年2月3日 投稿者: nizaemon 霧氷で名高いオロフレ峠。スノウシュートレッキングの出発点に近い樹林にそびえるトドマツが、いつものように分厚い雪衣を羽織ってでんと控えている。斧の入っていない森には必ずこんな立派な樹があり、存在が頼もしく、歩くのが嬉しくなる。仲間たちはそのような樹に「森の番人」「トチノキ婆さん」だとか勝手に名前を付けている。この樹は「雪王」「雪将軍」そんな風情だ。
599 洞爺湖ミント 投稿日時: 2016年1月22日 投稿者: nizaemon 水際の大石にへばりついていたこのミント。香りが強いので見守り続けてきたが、去年の嵐で洗い流され、全滅の憂き目に遭った。小さい株を数本確保しておいたので裏庭に移植し、鉢にも根を植え窓際に置いた。ひと月もたたないのにこの通り十数本、シソ科の繁殖力には感心する。ケーキや肉料理の付け合わせ、サラダに加えてもよい。でも、私としてはやはりモヒートか。
598 山眠る・里眠る 投稿日時: 2016年1月22日 投稿者: nizaemon リンゴは有珠山の賜物。この町壮瞥の北の大滝では寒冷と深い雪でリンゴは無理。有珠山の向こうの海側は海霧と浜風が吹く。この地域は盆地となっていて、天候に恵まれた町だ。ここ数日、明け方の気温は-7℃くらいで、遠くに有珠山、昭和新山を望みながら静かな朝を迎えた。リンゴ園の樹々は辛抱強く春を待つ。
593 春を待つ顔 投稿日時: 2016年1月12日 投稿者: nizaemon 吹きさらしの斜面でこんな顔を見つけた。お下げ髪にも角髪(みずら)にも見える。今様にはニットのウオッチャーキャップかも。これはクズの葉痕。秋、葉を落とした痕は種によって異なるが、いくつかの種では水分や養分を運んだ維管束の跡が目にも鼻にも見えて、目にするとどこか心が緩む。顔の上の春を待つ芽はまだ硬い。下の横木はオニグルミ。ヒツジの顔が見えますか。
590 ホザキヤドリギ 投稿日時: 2016年1月8日 投稿者: nizaemon 幾度かブログで取り上げたが(ブログ465、507、561、566)、今年も見事な金色の房を下げている。この植物と出会って一年たちました。この地方の情報は入ってこない。下北、恵山、室蘭など渡り鳥のルートと関連ある情報でも入手できないかと都合の良いことを考えたりしている。右下に見える常緑のアカミノヤドリギもまだ実を付けている。雪が少ない冬で野鳥の動きが違うのか。
588 氷雨の世界 投稿日時: 2015年12月28日 投稿者: nizaemon 冷たい風が小雨を運んで来て、切り忘れたバラの枝に水滴を作る。魚眼レンズの水滴は一つずつ逆さまの世界を閉じ込める。葉を落としたサクランボとリンゴが映っている。 蘇芳色のバラの枝には血の色をした固い蕾が。やがて雨は雪となり、半年後の緑の季節を待つ。
584 マツの実 投稿日時: 2015年12月8日 投稿者: nizaemon この時期に足を運ぶのは一本のチョウセンゴヨウ。前の冬、ひと月遅れで手にした芝生の上の松毬はぼろぼろに千切られ、実はなくなっていた。今年のを手に取り鱗片を開いてみると、種子が目玉のように二つずつ並んで見える。固い殻を割り小さなナッツを口にする。隠れた楽しみ、季節の贅沢というものだ。それにしても前のシーズン、私が見つける前に食べたのは誰?