825 山椒は小粒でも 投稿日時: 2017年11月14日 投稿者: nizaemon 北限のサンショウ(ブログ823)、採って1週間干したら、爆ぜてこの通り。赤い皮一片を口に含むと、ヒリリと心地よいシビレが来た。日本の五味の中にはこの味の表現は含まれない。中華では「麻」となり「辛」と分けて考える。中華料理の「麻辣」は、辛さの伝統のあまりない日本では何と表現すればよいのか。日本のワサビが苦手な外国人も多いが、文化とはそういうものだ。
823 実山椒 投稿日時: 2017年11月6日 投稿者: nizaemon 11月6日ともなればいつもの年なら初雪もあるのだが、日本の東にある大きな高気圧のおかげで暖かい日が続いている。寒くなる前の庭じまいのチャンスだ。山椒の実が夕日を浴びて赤い。道南はサンショウの北限。初夏の青い実は冷凍にして、赤くなった実は乾して黒い種子を取り除いて使う。北海道だから身欠きニシンや干鱈とコンブの佃煮をたっぷり作る。もちろん四川麻婆豆腐も。
821 エゾイラクサ 投稿日時: 2017年10月31日 投稿者: nizaemon 数年前思わず握って痛い目に遭ったエゾイラクサを思い出し、秋枯れの茎を取りに出かけた。河原は9月18日の台風18号の出水で荒れ、なぎ倒され砂に埋もれていたが、なんとか数十本確保できた。再生していた葉は対生なのでエゾイラクサ。乾燥して繊維を採り、春までに撚って細紐にする予定だ。繊維は細く、撚りあげると強靭だ。昔、アイヌの人たちはテタラペ(白いもの)という布を織り、衣服を仕立てたという。
820 日和山健在 投稿日時: 2017年10月27日 投稿者: nizaemon 登別温泉の大湯沼。あたりに響く噴気の轟音は日和山(377m)の山頂近くに開く噴気口からの音だ。噴気の状態から天候を判断したのが名の由来という。最新の活動は200年ほど前で、大湯沼、地獄谷も含め登別火山という名を持つ。温泉やランドスケープとしての観光で有名だが、活動中の火山だということを忘れてはならない。ガンコウラン、イソツツジなどの高山植物の群落もある。
819 色取り昭和新山 投稿日時: 2017年10月26日 投稿者: nizaemon 私の好きな上館山の尾根道からの昭和新山。この農道は5kmも続き、人工物がほとんど目に入らないので冬季を除いて良く通り、有珠山、昭和新山を心行くまで眺める。今年はこんなビビットな風景が飛び込んできた。景観用のほか緑肥としても優れ、菌根菌が良い働きをするという。鋤き込んでそのまま緑肥にするのかと思っていたが、隣接する畑の様子からそうではないらしい。
818 悠久の北海道 投稿日時: 2017年10月20日 投稿者: nizaemon 樽前山麓からの落葉樹林帯。紅葉が始まっていて、赤いのはカエデ、ナナカマド、黄色はシラカバ。白く見える樹は早くに葉を落としたドロノキだろう。トドマツの緑も見える。はるか20km向こうには苫小牧市が浮かぶ。その奥は勇払の大原野と日高山脈だ。 晩秋の気配の中を雲の影が横切る。気宇壮大な風景である。100年前、開拓に入った人々の不屈の覚悟を思い起こす。
815 ムラサキシキブ 投稿日時: 2017年10月10日 投稿者: nizaemon 室蘭の絵鞆半島は港の殺風景さに反し、外海に面した斜面には豊かな植物相が見られる。冬の北西の風が遮られる南斜面はいち早く咲くカタクリなどのスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)に覆われる。チャラツナイの岩礁を見下ろす南向き斜面の窪地にムラサキシキブの大株を見つけた。枝先の赤紫色の果実が秋の陽に美しかった。
808 嵐のあとで 投稿日時: 2017年9月18日 投稿者: nizaemon 未明から吹き荒れた嵐、台風18号は裏庭のリンゴをあらかた落として、昼過ぎには過ぎ去った。昨年の8月末の10号台風では、800個のリンゴが落とされ、すべて処分したが、今年のは少し色も味も乗っていて思案のしどころ。専業の果樹園を見てきたがこんなに落ちてはいなかった。風よけの生垣、剪定、摘果などに工夫があるのだろう。プロの技だ。私は自然の営みに頭を下げるのみ。
806 モモのジャム 投稿日時: 2017年9月16日 投稿者: nizaemon 今年のモモはスズメバチが来なかったので出来が良かった。いつもはぼろぼろにされるし、家のものは怖くて近づけなかった。品種は「あかつき」で、植えて十年目。皮ごとスライスし、種子を取って5.2㎏、42個分だ。砂糖1㎏振って置き、汁が出たら煮る。混ぜながら2時間煮て、レモン汁をたっぷり加えて完成だ。コンポート風の柔かめ。シナモン風味も一瓶。これが毎年のレシピ。
804 ブラムリー 投稿日時: 2017年9月13日 投稿者: nizaemon 一昨年、家族が購入した苗に実がついた。まだ樹が若いので摘果の時に1個残したものだ。やや大柄ながら扁平な実が目を引く。ブラムリー(Bramley)。ふるくからイギリスで人気の料理用のリンゴだ。酸味があるが香りがあって柔らかく、ジャムや肉料理のソースによいらしい。脂ののった厚切りの豚肉のソテーにたっぷりとこのリンゴのソースをのせる。数年後が待ち遠しい。