65 春は窓辺から

ミズキ といっても、窓の内側のお話。四月七日だというのに外はまた雪が降っています。先日のブログ「58 時を撃つ」のミズキの小枝をガラスの花瓶に挿しておいたらきれいな芽が出ました。とてもかわいい窓辺の春です。小豆色の枝の先に見事な新緑。生命の春です。見た目、美味しそうだけれど食べてしまうのはなんだし、雪景色を向こうに見ながら、手もとの小さな春を楽しみます。

64 春満月

春満月 六日の夕方、家人の「あっ、春満月」の声につられ、見ると雪の残る山の端に見事な満月。カメラを引っ掴んで、凍っている泥道を走りすぐに撮ったのがこの写真。この後、「月に叢雲」の風情となり、寒さに退散した。九日、十日は春の大潮で、潮位が-4cm、-2cmと一年で一番の引き潮となる。長靴を履き、ピンセットとカメラを持ち、室蘭の磯へタイドプールの観察に出かけよう。

63 ぼやぼやしていると

カワゲラ sp. 伊達市館山の雪の残る丘の上から有珠山を撮っていると、足もとを小さな虫が走った。こんな時期に昆虫か。そう言えば伊達の木村益巳さんからセッケイカワゲラのニュースが送られてきていた。その仲間の翅のある成虫だった。生物は時間的にも、場所的にもすべての空間に進出している。特に昆虫の世界はそうだ。地球は虫たちの星。でもね、ぼやぼやしていると間もなくやって来るハクセキレイに食われちゃうぞ。

62 逆さ重石

逆さ重石 飯鮓を漬けこんで二ヶ月たった(27、いずしを漬ける)。2~3℃の地下室でうまく発酵が進んだようだ。封切を待ちわびている連中も居り、私としても早く口にしたい心がつのって、レシピ通りの日数で逆さ重石にの作業となった。桶ごと逆さまにして床に置いた重しで蓋を下からおさえ、残りの重石を桶の底に載せて漬け汁を切る為の絶妙な方法だ。径40cmの飯鮓桶に8.5kgの重石。伝統の飯鮓に、これぞ定石の逆さ重石。