1110 アカンサス 投稿日時: 2022年8月3日 投稿者: nizaemon 随分むかし、ルスツの農家の庭で出会って、惚れ込んで入手した。人ぞ知るギリシャの石柱のレリーフの飾り模様がこれ。柱ともどもデザインとしてシルクロード伝いに受け継がれ、飛鳥や平安朝の寺院の円柱となり、葉の方は唐草模様となった。植えてみると葉も花も実に存在感があり、さもありなんと思う。夏眠をして秋にまた葉を茂らせ、翌春またまた同じ葉を茂らす。力をもらえる。
1109 ヒメヒオウギズイセン 投稿日時: 2022年8月2日 投稿者: nizaemon 隣のリンゴ果樹園さんにいただいた裏庭の一株。アヤメ科Crocosmia 属のヒメヒオウギズイセン。クロコスミア、モントブレチアなどの園芸品種名で知られている。この季節、この町の古い農家の庭に盛大に赤い花を付ける。夏に赤い花の少ない北海道では特別な風情だ。開拓の歴史と繋がるのであろう。原産は南アフリカ。世界中で野生化していて、園芸品種もたくさんあるという。
1105 耐えて春 投稿日時: 2022年3月26日 投稿者: nizaemon 三月の遅い大雪がやっと溶けた。硬く凍った雪と庭石の暗い隙間で、スノウドロップはこんなに花を付けていた。気が付くとフクジュソウもクロッカスの花も開いている。置かれて状況がどうあれ、草花の体内時計は時を刻み続けいのちをつなげる。動物は周囲の環境に積極的に対応するが、植物はおかれた場所でひたすら耐え自らを守り続ける。必ず来る春を待ち、花を開いて世代を紡ぐ。
1102 耐寒の色 投稿日時: 2022年1月25日 投稿者: nizaemon 昼間ふと寒気が緩んで、我が家の外壁に見つけた蔓の先の小さな実。朽ち色のなかにこの色を発見。食いしん坊の小鳥たちの目を逃れてやっと残っていた豪奢な色。 バラの実ヒソップの豊穣の赤。ツルウメモドキの賑やかな朱、冬の洞爺湖の湖面のようなツタの青。外に出なければ出会えない、とても身近な明るい色だ。光の春がやってきているのだ。 いーもの見いつけた~。
1099 晩秋の赤いバラ 投稿日時: 2021年11月5日 投稿者: nizaemon 時は進みすべてが秋色に満ち、勢いに任せていた野生もやっと落ち着いて、山の佇まいも渋みを増した。昨年植えたバラ・アルティシモ。夏の盛りにシュートを延ばし、その先に付いた花弁が秋の光を受けている。香りはないが平咲きの輝く紅色は私の心を充分に和ませてくれた。コロナに蹂躙された一年だったが、この次の1年、向こうの有珠山も含め、安泰な時が巡ってきてほしい。
1097 ブラムリー Bramley 投稿日時: 2021年10月26日 投稿者: nizaemon 植えて6年。矮性台木なので徒長枝が出ず育てやすい。ネットで検索するブラムリーはみな青リンゴ系だが、我が家のはこんなに色づく。リンゴ王国であるイギリスの林檎図譜 “The English Apple”でもBright green becoming pale greenish-yellow とある。よく陽を浴びたからだろう。良く煮溶け、砂糖を混ぜレンジ10分でジャムになる。ステーキに添えて焼くと美味しいソースの出来上がり。
1096 ナツズイセン 投稿日時: 2021年8月22日 投稿者: nizaemon 春、スイセンが咲いた小さな斜面に花芽が出て、リコリスかなと思っていたらすっきりと伸びてナツズイセン。入手の由来も忘れてしまった。スイセンに似た葉が出た時にはわからなかったが。キツネノカミソリやヒガンバナと同じ Lycoris 属で、「葉見ず花見ず」の異名があるグループだ。似た球根として混ぜられて植えられてもこの通り、季節が来ると「ここにいるよ」と顔を出す。
1095 Redcurrant フサスグリ 投稿日時: 2021年8月12日 投稿者: nizaemon 少し大きめの一株からこれだけの収量。煮詰め、漉して砂糖を加えて、翌日には2.5㎏の深紅のジャムができた。透明感があり上出来のジェリーだ。 私が子供のころ(70年も前)から北海道にはあって、房になったこの色はよく目立ったが、なぜかその隣にあったGooseberry(グスベリと言った)の方が人気があった。ヨーロッパでは古くからジャムや果実酒に使われ、食卓を飾った。
1094 Us-b上のハーブたち 投稿日時: 2021年8月12日 投稿者: nizaemon 有珠山1663年噴火の内、特に活動が激しかったプリニアン噴火の噴出物を有珠bテフラ(Us-b)といい、我家の裏庭では数メートルの堆積がある。一連のテフラは当初あった原生の森を埋め、大木は朽ちて壮瞥穴と呼ばれる地中の深い縦穴となる。この庭にも2014年、壮瞥穴が開き驚かされた。今はリンゴ、サクランボ、ヘーゼルナッツなどが植えられ、ど真ん中がこのハーブ畑だ。
1093 ズッキーニの収穫 投稿日時: 2021年7月7日 投稿者: nizaemon 裏庭のハーブ畑の角、はびこったミントを退治したら座布団2枚分の空き地ができた。たっぷりと堆肥を混ぜて耕し、苗を植えてふた月。盛大に葉を広げた中からの初収穫。蔓を持たないカボチャだから育てやすく、ありがたい野菜だ。煮物やマリネにも使えるし、肉やチーズとの相性もいい。一皿の色取りを考えてこの色を選んだのは正解だった。成長が早いので支柱、追肥が必要だ。