873 いつもの夕焼け 投稿日時: 2018年3月10日 投稿者: nizaemon 書斎の窓から朝夕、いや昼も夜も有珠山を見ている。真西に当たるので、夕日はいつも有珠山の向こうだ。晴れた日は落ち込む瞬間の光芒があり、高曇りの時には雲底の反映に見とれる。今日とて、いつもと同じ夕日の照り返しが空を覆っている。見とれているいつもの自分もそこにいる。光を失った窓ぎわの空気は、滲んだ茜色の匂いがする。 3月5日、17時42分の夕焼け。
872 奇妙な均衡 投稿日時: 2018年3月7日 投稿者: nizaemon 裏庭のサクランボの古木に吊るした手製の餌台。ペットボトルにあけた餌の出口は1㎝×5㎜。山の餌がなくなる時期なのか、シメが3羽、シジュウカラは雄雌合わせて3羽、スズメは10羽程が来ている。嘴の太いシメはたまにしか餌を取り出せず、食い残しや落ちてくる餌を待つ。スズメはいくらでもつまみ出し、辺りに弾き飛ばすが、ヒマワリの種子は硬くて完食できない。シジュウカラは名調子で鋭い嘴で食い散らかし、スズメとシメはそのおこぼれを頂戴する。この三者、とくに仲良しではないがいつも同時にやってくる。互いに暗黙の連携ができていて、自ずから均衡がとれている。
871 雪が降って 投稿日時: 2018年3月3日 投稿者: nizaemon 3月になって二日続きの大雪。毎年こんな感じだ。サクランボの庭一番の古木もこの通りの雪化粧。北へ車で30分の大滝町では積雪量が2mを超えたとのこと。 風が強く停電もあり、見舞いの電話まで来たが、我が町壮瞥はいつもの冬より少し多いくらい。雪が締まって固まったら、果樹の剪定作業だ。青い空を見ながらの仕事は気持ちが良い。それにしてもこの雪、静かできれいだね。
870 ピータン甕ビオトープ 投稿日時: 2018年3月3日 投稿者: nizaemon いつもは庭置きでバイカモが増え、ウキゴリ、ヨシノボリ、ドジョウ、モノアラガイを飼っている。アメンボもトンボもやってくる。コケボールにはハコベ、ヨモギなどが生える。冬は室内に入れキンギョ、オリヅルランで楽しむ。根元に赤い平らなキノコが生えきて、調べたらアラゲコベニチャワンタケ(粗毛小紅茶碗茸)。驚いた、周囲にまつ毛を持った赤い小さなチャワンタケだ。
869 有珠山山頂 投稿日時: 2018年2月26日 投稿者: nizaemon 有珠山が陽に映えあまりにも眩しく見えたので、窓を開け放ち撮影した。気温は-2℃。春の予感がする。77噴火で山頂部は右手へ大きく動いた。研修会や植物探索で幾度も登った道筋がここからもうかがえる。五月になると芽吹きが始まり、山は蘇り柔らかないのちに包まれる。この山の地下10㎞にはマグマ溜りがあるという。何時の季節か、力ずくで山を動かすこともあるのだ。
868 昭和新山雪合戦 投稿日時: 2018年2月25日 投稿者: nizaemon 昨日と今日は、恒例の International Yukigassen。第30回を迎えた。昭和新山の山頂を望む、ドロノキの巨木に囲まれた6面のコートには、凝ったデザインの選手たちが技を競いプライドをかけて、大歓声の中で試合中だ。少し離れて三松正夫の銅像広場には国旗が並び、フィンランドからの大男たちが体馴らしに遊んでいた。壮瞥町と友好都市のケミヤルビ市の人達かもしれない。光の春。
867 オオチカ 投稿日時: 2018年2月21日 投稿者: nizaemon 子どもの頃、室蘭の港でチカを釣った。悴む手で、指先くらいのが30尾余り。上手い人は80尾も釣って「オオチカ」も混ざっていた。えさはタマキビの心臓(赤い口球=歯舌嚢)のチョン掛け一匹釣り。今全盛のサビキ釣りよりはるかに面白かった。昨日街で新鮮な20㎝もあるオオチカを買い、塩で一晩締めて、まだ春浅い梅の木に干した。チカ、キュウリウオのナマの匂いが大好きだ。
866 リンゴはえらい 投稿日時: 2018年2月21日 投稿者: nizaemon 10月末に収穫した「ジョナゴールド」「早生フジ」を氷点近い地下室から食卓へ。四か月たって水分が抜けて皺皴になってはいるが、甘さも香りも充分残り、色を失わずに旨そうな光芒を放っている。 もぎ取った時の鮮烈な香り、弾ける食感こそなくなったが、このくらい齢をとると角も主張もうまくとれてしまって、口中に美味しさが素直に広がり、そのまま心に馴染んでゆく。 リンゴを植えていてよかった、と心からそう思う。
865 ハクチョウが飛ぶ 投稿日時: 2018年2月18日 投稿者: nizaemon 昭和新山の赤いドームは地熱のある証拠。気温-2℃。雪雲の少しの晴れ間をオオハクチョウが飛んでいる。美しく大きな鳥だ。田んぼ跡、川、海の入江に数十羽ずつ。塒はどこかわからない。4月いっぱいまでこの地で過ごし、その後、鳴き交わしながらシベリアに帰ってゆく。ここだって厳しい環境だが、彼らが過ごすゆとりは辛うじて残っているのだろう。この自然を有難いと思う。
864 カラスの行水 投稿日時: 2018年2月18日 投稿者: nizaemon 言葉通りの夏の暑さしのぎと思っていたが、雪があり気温-2℃、水温も2~3℃だろう。ここは伊達港に近い気門別川。いたる所でカラスが「水浴び」をしている。この3羽、手前はハシボソガラス、奥がハシブトガラス 。となり合って3羽とも水浴びをしたが、行動学的にどんな意味を持つのだろう。少なくともハシボソ2羽は頭の毛を逆立て、かなり興奮していた。意味は分からない。