613 この群青

洞爺湖この青さはなんだ?と思った。洞爺湖を見下ろせる丘まで駆け上がった。地吹雪の後の新雪が眩いからではない。ブルーブラックの万年筆のインクの色だ。 陽の光は私の背後から、強い風は中島の向こう北西からこちらへと吹いていて、一面の縮緬波。つまり波の斜面がこちらに向いていて、明るい空を反映していないのだ。これが洞爺湖の水の色、冷たく沈んだネイビーブルー。

612 三月の冬

昭和新山2月28日には雪がほとんどない風景だったが、2日して3月の春になったはずが冬に逆戻り。フキノトウ、フクジュソウのことを考えていたのだが。上富良野では6月に雪が降ったこともある。自然現象はもともと規格にあわないのが当たり前だ。我々は受け入れるしかない。軟らかなレンガ色だった昭和新山も、今朝は冬色だ。