383  束の間の赤紫

ムラサキツユクサ庭の半日陰にムラサキツユクサが咲いた。明け方に咲いて、午後には打ちしおれてしまってもう見る影もない。アサガオなどと同じ一日花なのだ。しぼんだ花を摘むと指先が赤紫になる。短命な花の名残りの色。高校の生物で習った原形質流動、葉の気孔はたしかこの花だったと思い、60Xの実体顕微鏡で覗いてみた。雄蕊の数珠状の細胞は見えたが原形質まではだめだった。気孔は辛うじて見え、孔辺細胞、副細胞も確認できた。半世紀前が懐かしい。