1014 今年のウメ仕事

梅仕事庭に一本ある豊後梅がたっぷりと実を付けてくれた。7月29日、収量18㎏。外割り15%の天日塩で一月程漬け込んだ。今日はウメ酢からとりだして笊に載せ、三日間の天日干し。毎日一回、一つずつを裏返し、色もほんのり赤みを増してその分旨み乗ってくる。今日は本命の漬け込みだ。大きな甕に一段ずつガーゼに包むように漬け込んでゆく。最後に梅酢を振りかけて梅仕事は終了。

本州に比べると一月遅れのウメ仕事だが、あとは最低一年寝かせてゆっくり味わうのは同じこと。3年目位が一番美味しく滋味を増す。ふくよかに熟成した梅干しが、芳醇で濃厚な梅酢の蜜を滴らせ、ガーゼの褥に包まれて取りだされる日が目に浮かぶ。

1013 新じゃがの季節

新じゃがジャガイモが好きで、どちらかというと米粒よりも主食にしたいと思っている。できれば魚とジャガイモで暮らしたい。今金町に住む知人から男爵イモをいただいた。今金町はジャガイモの産地として有名だ。私の住む壮瞥町でもおいしいじゃがいもが採れる。これもまたたっぷり頂いた。嬉しいほくほく顔をして毎日食べている。ジャガイモのイラスト再度登場。ブログ№12もご覧あれ。

1011 エエネソウ

エエネソウ有珠湾の入り口をガードするようなポロモシリ(大きい・島)とモシリ遺跡のありシピタルモシリ(レプタモシリ)との沖合200mの岩、エエネソウ(とげとげのある岩)。海鳥の糞で白く目立ち、Google Earthでも確認できる。潮位が低いので潮間帯の生物が観察でき、見事に成長した粒よりのイガイの群落がみられた。藻類が生育した褐色部分は潮間帯で満潮時には水面下となる。

1010 ユスラウメ

ユスラウメ子を生し子を生して棲まふに赤いゆすらうめ/中塚一碧樓。高校の教科書に載っていた。北国では見たことがなかったが、イメージの湧く俳句だった。神奈川県に住み、初夏この実を見て納得した。深紅の実を描いて苗を発注したらなんと白実。象牙色した実は初めてだった。ひとつ名の果実でこんな色違いって他にあるだろうか。瑞々しく甘くおいしい。今年もいっぱい子を生してくれた。

1007 今年のサクランボ

今年のサクランボ去年はだめだったが、今年のサクランボは出来が良かった。だめになりつつある老樹が3本と倒した樹を更新した8本の若木。花粉木のナポレオンも含めて3種類。少し収穫がずれてくれてゆっくり楽しめる。この木は植えて8年目くらい、大粒で甘い。短枝を大切に収穫だ。粒を残したコンポートを大量に作った。クレームダマンドをたっぷり使ったサクランボタルトを作ろう。

1005 子ギツネのサクランボ

s-kDSC_5278_edited-1今年生まれたキタキツネの子がやってきて、落ちていたサクランボを食べていた。尾の先が3㎝位白い幼いキツネ。ためらうことなく、ちびっ子たちのために作ったツリーテラスにも上り、自慢顔。ほかの3匹の兄弟もどこかで自分の場所を見つけているはずだ。この季節を過ぎると、親から激しく攻撃されて、どこかへ行かざるを得ない。来月8月は子別れの儀式となる。(台所の窓から)

1001 ハスカップ

ハスカップスイセンの花と同じ頃、まだ冷たい風に揺れながらハスカップの花が咲き始めた。茂った大株に数百の優しげな花。北海道人なら誰しもが知っている、甘く芳醇な酸味と赤紫色の豊かな果汁。そのまま頬張ると口中に広がる春の味。まさしく北の原野の香りだ。アイスクリーム、ヨウグルトと絶妙な相性。もちろん絶品のジャムができる。和名はクロミノウグイスカグラ(黒実鶯神楽)。

999 旨いぞ、ボタンエビ

ボタンエビしけの影響で延びていたエビかご漁が解禁、室蘭産がスーパーで入手できた。ボタンエビ、和名はトヤマエビ。北海道では噴火湾産がメインだ。身が締まって生きがいい。食わない手はない。刺身は甘い。鉄砲串を打った塩焼きは香ばしく、丸ごと食べる。刺身はワサビよりは裏庭のホースラディッシュか、焼き物にはタイムか、などと考えた。1匹100円見当。旬を食べると長生きする。

992 春を待つ

ピクルスかつて、冬を越すには漬物が必須だった。乱切りのダイコンに身欠きニシン、トウガラシの赤い色の冴えたニシン漬け。樽に張った氷をかき分けながら食べたっけ。今では、旬の旨さは別として、新鮮な野菜が何処にいても手に入る。漬物ではないが、さっぱりとした食卓での楽しみの一品にピクルスを作った。裏庭のトウガラシ以外は市販のハウス物。

やがて来る、樹の芽、山菜の季節が楽しみだ。蕗の薹、タラの芽、ウド、コゴミ、ヨブスマソウ。みんな美味しい。今年はコシアブラを見つけよう。ヤブマメも掘りださなくっては。早春のキノコ、エノキタケは見つかるか。いそがしくなるね。

991 冬を釣る

洞爺湖で釣る冷えた朝、洞爺湖北岸。シカの足跡をたどって湖岸に下りた。澄んだ大気の中、中島が近く見える。風はない。水際の浅い雪をたどると遠くに釣り人の影が見えた。フライを振っている。遠見だけれど、釣れたのかそうでないのか。そんなことではない。ここでは水の冷たさも時間もすべて止まっていて、この瞬間だけが真実だ。この風景だけを釣果として満ち足りて帰路につけるだろう。