411 パラサイトの華 投稿日時: 2014年9月13日 投稿者: nizaemon 生理的関係を持ちつつ共に生きる生活パターンに「共生」があるが、一方に利、主たる他方に害がある場合は「寄生」だ。ヤドリギがそれに近い。近くの果樹園から頼まれてキノコの判定に出かけた。50年経つという一抱半もあるプラムの老樹の幹からせり出していたのは見事なマスタケ。樹幹の木部には菌糸が盛大に繁殖しているのだろう。動物なら獅子身中の虫。色が鱒の身に似ているのでこの名がついた。軟らかな若い時には「フライ」にできるらしい。
408 収穫への配慮 投稿日時: 2014年8月27日 投稿者: nizaemon 早生の品種の「つがる」が日増しに肥大して行く。「この分ならあと半月もすると」などと採らぬリンゴの玉算用をしていたが、枝先にぶら下がっていたリンゴに傷を見つけた。この間の大風であおられて隣りの枝の剪定した切り口に当たったらしい。リンゴの摘果の留意点は沢山あるがこれは基本のき。「枝先に実を残すな」だ。壮瞥町はリンゴの町。笑われるぞ。
407 キイロスズメバチ 投稿日時: 2014年8月27日 投稿者: nizaemon 朝、庭食をしていたらキイロスズメバチが皿のバナナに集まって来た。最初は一匹だったのだが。10分も経ったらこの通り。庭のツタの繁みの中の花に集まっているのは知っていたが、、。普段はツタの横を通っても手で追い払っても別に問題はないのだが、食べ物に夢中になっていると攻撃的にもなる。何とか皿から追い払い退散ねがったが、次の朝もやって来て、この時は明らかに気が立っていた。
399 棘ある果実 投稿日時: 2014年8月5日 投稿者: nizaemon 海辺でハマナスの実を見つけた。特大の珊瑚玉だ。学名Rosa rugosa。 種小名は縮れた葉から来ているのか皺の意味。英名はJapanese apple rosehips。イギリスの図鑑にはrosehipの形の違いが20種ほど載っていたが大体は球形か棗型である。ハマナスはHip large and pendent, pumpkin-shaped.とあった。よっぽど特異な形なのだろう。よく見ると茎だけではなく実の棘も立派。この種の祖先は棘だらけの実を持っていたのかもしれない。
398 したたかなマメ 投稿日時: 2014年8月5日 投稿者: nizaemon クズの花が盛りだ。ヤマブドウ、サルナシ(コクワ)、ツルアジサイ、ツタウルシなどと同じように林縁を被うマント群落を構成する。この地域ではクズの蔓延りようは急激で目に余るものがある。火山堆積物を説明するジオサイトも我々がクズバスターとなってクズを退治しなければならない。縄文の昔からの葛粉や葛布を作り家畜の餌とし漢方薬にまで多用した多彩な文化は蝦夷地にはまだないが、この花の「ファンタグレープ」の香りにはなぜか惹きつけられる。
394 一緒に朝食を 投稿日時: 2014年8月4日 投稿者: nizaemon 朝食は庭でとる。庭食という。パンとコーヒーとサラダくらいの簡単なものだが有珠山を眺めながらゆっくり食べる。バナナをフォークに突き刺した時、黒い小さな甲虫がとまった。背の樺色の紋と触角から始めキノコムシ?と思ったが、いや「ケシキスイ」と瞬間的に思い直し調べたらヨツボシケシキスイ。林の樹液に集まる常連だ。私の好きなよく熟してテロテロになったバナナを発酵した樹液と勘違いしたらしい。
390 嬉しい紅白 投稿日時: 2014年7月26日 投稿者: nizaemon ユスラウメの花が好きで、それとあの深紅で鈴なりに生る実が好きで、2本別々にネットで購入したら、嬉しいことに片方は白実のユスラウメだった。こんな間違いも有るのだ。今思い返しても愉快になる。人生捨てたものではない。ほのかな甘みとほのかな酸味。酸っぱいのが苦手な私には丁度良い。そのままも美味しいが何にしようか。サクランボの種抜きで種を抜いて紅白織り交ぜてゼリー寄せ、いや夏だから葉をあしらって和風に寒天寄せか。
388 コシカギク 投稿日時: 2014年7月15日 投稿者: nizaemon コード式の刈払機で道路際を刈っていたらむせるような甘い匂いに一瞬手を停めた。「かみつれ」、そうカモミールだ。しかし形態が少し違う。舌状花がない。すべて管状花の円いぼんぼり。調べたらコシカギク。英名Pineapple-weed。ヨーロッパ、北米に普遍的で、道路わきの踏みつけ環境で生育するとある。どの地でも頭花を食べ、ハーブティーにし乾燥して香りを楽しむ。雑草という乱暴な考え方は自然界には無い。
387 開拓と火の山と 投稿日時: 2014年7月15日 投稿者: nizaemon 家の前の原っぱに大きなクリの木があって今白い花の真っ盛り。向うに見える熔岩ドームは昭和新山の天然煉瓦。上昇した高温の溶岩に焼かれた煉瓦被膜の赤いドームだ。クリの樹は困難な開拓地でのたつきの証し。この町にはふた抱えもあるクリの巨木がたくさんある。この町の人々は入植後、1911年、1944年(昭和新山)、1977年、2000年と4回の有珠山噴火を経験した。
386 有珠火山があって 投稿日時: 2014年7月15日 投稿者: nizaemon 初夏の北海道太平洋沿岸には海霧が湧く。海際から十数kmの、ここ壮瞥の町は有珠山が衝立となって噴火湾からの海霧はやってこない。有珠火山あっての果樹栽培地帯だ。地形の少しの違いが豊穣をもたらす。ブドウ、洋ナシ、プルーン、サクランボウ。リンゴに到っては三十数種類が栽培されている。わが家の古いサクランボウの樹からの今年最後の収穫がこれ。大地に乾杯!!