1031 北の佃煮

北の佃煮旨い佃煮を北海道自慢の海の幸で作った。昆布巻きや鱈子製品など、市販品は仰山あるけれど、すべて保存料などが入っていて、特に化学調味料の喉元に纏わりつく後味がいただけない。生(き)のままで食べても充分に美味しいのに。厚手の昆布とお馴染みの身欠き鰊。7月に摘んだ青い実山椒と裏庭の唐辛子、すべて地のもの。濃い味に仕立てて、これでどうだ。

1030 シメ

シメ窓際で新聞を読んでいたら、突然ガラスに音がして、瞬間細かい羽毛が飛び散った。枯れ葉の上にシメが落ちている。毎年のことだが、北から渡ってきて間もないこの時期、不憫でならない。経験少ない若鳥なのか、何かに追われてなのか。音の瞬間を聞き分けて、ここをなわばりにしているハシボソガラスがこちらに向きを変えた。シメの体はまだ暖かく、眼には明るい空が映っていた。

1029 ローズヒップ・薔薇蘭燈

ローズヒップRosa rubiginosa 。Rosa はバラ、rubiはルビーにもつながる赤い色を指すようで、羅和辞書には赤色、錆色とあった。Rosa eglanteria はsyn. 冷たい風に吹かれ冬の陽を受ける赤い果実。この色をどう表現したらよいのだろう。鮮明かつ深みをにじませる赤色。旨みの予感も感じる。この実はローズヒップティーとしてヨーロッパ中心に人気がある。ノイバラ、ハマナスもこのグループ。

1028 ブリコ・ハタハタの卵塊

ブリコ白老町のポンアヨロ川の河口で、打ち上げられた海草に混じるハタハタの卵塊を見つけた。ブリコだ。10匹分位か。煮魚の卵は納豆のように糸を引きとろみがあるが、いったん海中に産卵された卵塊はゴムまりのように丸く硬く、弾力もある。随分むかし、浜で拾い集め茹でてバリバリと音を立て食べた。資源保護のため山形、秋田、青森の各県では採捕、所持、販売が禁止となっている。

1027 旨いぞブラムリー

旨いぞブラムリー加熱するとホロホロと煮溶ける特徴は加熱料理に向いている。レンジで少量のジャムを試作した。六つ切り三個を30%のグラニュー糖でまぶし、5分加熱を2回。冷ますと軽い口さわりとリンゴの旨さ、コクのある強い酸味が口中に広がる。ポークジンジャーのたっぷりソースはどうだ。クレームダマンドベースのアップルパイもいい。冬の夜はストーブの上でゆっくりと焼きりんご。

1026 ブラムリー・Bramley 

ブラムリー・Bramley我が家のブラムリーは矮性台木仕立ての4年目。イギリス由来の扁平なクッキングアップルだ。Royal Horticultural Society(英国王立園芸協会)刊の  The English Apple. Rosanne Sanders 1988 には、122種の詳細な解説・油彩挿絵とともに「200年の伝統をもち、1883年の王立園芸協会博覧会で1等賞を得た、最も広く栽培されているイギリスの日常的料理用りんご」とある。

1025 ヘーゼルナッツ収穫

ヘーゼルナッツ収穫2019年収穫の我家のヘーゼルナッツ。奥がフィルバート種、手前はコモンヘーゼルナッツだが収穫してみると粒が大きい樹もあり容器を分けた。三種4本の樹で合計したら9.1㎏。フィルバート種はその品種名で購入した苗木だったが、これは本来の filbert種(Corylus maxima )と、コモンヘーゼルナッツとの交配種だという。十数年たちやっと軌道に乗ったか。硬い殻を割り生食も可。

1024 太田神社・奥の院

瀬棚太田神社海岸から急峻な参道を一気に標高350mまで登る極めつきの険しさで知られる瀬棚町大成の太田神社。今回やっと標高350mの上にある大岩壁に開いた洞窟の奥の院を、800m離れた岬の拝殿から撮影できた。円空、菅江真澄、松浦武四郎の和歌も残っていて、古くから知られた神社だったという。今もこの地区の人たちによって整備保護され6月には豊漁と海の安全を願う例大祭がある。

1023 隣のキタキツネ

キタキツネ裏庭のリンゴの木の下をキタキツネが横切った。落ちリンゴを鼻であしらって通り過ぎる。カメラを手に裏木戸から飛び出すと待ち構えたように立ち止まって、何か言いたそうな目つきをする。幼さが残る若いキタキツネ。ブログ1005,1012のあの子か。とすると、親からなわばりを譲り受けたのだろうか。健康そうだけれど、-20℃、地吹雪の吹きつのる、長い厳しい冬がやってくるぞ。

1022 北の干柿

北の干柿隣町伊達市には柿が育つ。海に面した街並みの気候は温暖であり、北海道には珍しく柿の並木がある。甘柿はできないようだ。市役所通り産という20個ほどの渋柿をいただいたので干柿を作った。皮をむき、熱湯に数秒ほど潜らせるがミソ。表面のぬめりが取れ黴が生えにくい。10日から2週ほど乾して完成。逆境で育ち甘みは少ないが、ねっとりした旨みが伝わる。北限の干柿だ。