季節はめぐり樹々の葉は寒風に舞い散って、明るくなった林にカケスたちが舞い戻ってきた。カラスの一族とはいいながら、ターコイズブルーの翅飾りをアクセントにふわりふわりと移動するシャレ者だ。北海道に棲むミヤマカケスは胸元から上が褐色で目が黒い。一羽が栗の実を見つけて咥えて来た。仲間とおしゃべりしながらのブランチでブランチ。
11月1日、ジオパーク友の会では小幌駅存続応援企画として26名参加の小幌洞窟探索会を行った。洞窟は標高50mの小幌駅から800m小道をたどった海岸にある。駅直下の文太郎浜へも足を延ばし、帰路の列車を待つ間の大発生の雪虫の中、小幌駅の由来も学び、晩秋の軟らかな日和の中、たっぷりと時間をかけて小幌の自然と歴史を楽しんだ。礼文駅11:27→小幌駅11:35(230円)、小幌駅15:40→礼文駅15:46。
海底火山の堆積物(ハイアロクラスタイト)にできたこの海蝕洞は静狩駅と礼文駅間、約10㎞続く断崖の海岸線の中間にある。古い時代から人々が立ち寄り、住んだ形跡が縄文晩期2500年前にさかのぼるという。1663年の有珠山噴火の直後にこの地にやってきた円空が彫った円空仏も、今はレプリカだがこの岩屋に残されていた。1791年には菅江真澄も立ち寄り紀行文が残っている。近年になっても近隣の漁師たちの船魂参りが行われていて、数千年、潮騒の中で人々の生き様を見守ってきた岩屋である。
台風21号くずれの低気圧が見せかけ弱まって、北上しながら急速に発達し、稚内沖で946hPaまで強さを増した。(https://weather.yahoo.co.jp/weather/zoomradar//)北日本全域に強い西風を吹かせ、我家でもあと二週間待ちのリンゴ王林二本が50個も落ちてしまった。東北、北海道の果樹栽培地は日本海側に多いから、この時期、特に津軽や余市などのリンゴ農家は大変だろう。
今日の天気図と気象衛星画像は地学のテキストに載せたいくらいぴったりの出来合いで、素人目にも気象の解説に弾みがつきそうだ。寒冷前線の見事さ、風の向きと強さにについて、そしてこの低気圧の行く末は、など、興味津々だ。