749 イタンキの春 投稿日時: 2017年4月3日 投稿者: nizaemon 月齢5,0日。中潮とはいうものの潮位は充分下がった。春めいた鳴り砂のイタンキ浜。日曜の昼下がり、潮の引いた浜辺を楽しむ人を撮っていたら、背後、中空から楽しむ人もやって来て驚いた。この浜だけは昔日の面影を残していて、ここを歩ける人は幸いだ。明るい大気に潮の香と春の海の海藻の臭いが混じっている。なんという芳醇な世界。潤沢極まりない時間が流れる。
748 3,31有珠山噴火勉強会 投稿日時: 2017年4月1日 投稿者: nizaemon 17年前の2000年3月31日13時06分、有珠山が噴火した。住民は避難を余儀なくされた。地域が立ち直る中で、噴火を学び、語り伝えるシステム、火山マイスター制度が作られ、現在では9期43名の火山マイスターが誕生している。この日、伊達市、壮瞥町、洞爺湖町で持ち回りの勉強会が行われる。今年は壮瞥町がホスト役で、噴火時の動画、写真史料を見ながら進められ、噴火の経緯、避難時の留意点などが話題となった。
747 山の端の月 投稿日時: 2017年3月31日 投稿者: nizaemon 季節が移り「新しい月に抱かれた古い月 」が1月1日の月(ブログ717)より30度近くも北に落ちた。ドンコロ山のまだ冬枯れの稜線だ。「地球照」の錆色の古い月を、透けた林の向こうに撮りたかったが、薄赤い部分は写らなかった。月も明るいが地球の反射能は水や雲、氷雪により月の数十倍あるという。かつて見た月の地平線に浮かぶ青い地球の写真を思い出した。緑なす美しい地球。
744 エゾイガイ 投稿日時: 2017年3月16日 投稿者: nizaemon イガイを道南地方ではヒヨリガイという。大型で安かったが産卵期が終わったのか身は痩せていた。左上がエゾイガイ Crenomytilus grayanus 左下は殻が細身でイガイ Mytilus coruscus と考えたがエゾイガイ。右2個は エゾヒバリガイModiolus modiolusで属が異なる。イガイ科 Mytilidae の大型3種同時に買えたと思ったが残念ながら2種だった。産地は白老産と表示されていた。
741 山へ帰るキタキツネ 投稿日時: 2017年3月11日 投稿者: nizaemon 早朝、道を横切り根雪の残る麦畑を通って山へと向かうキツネに出会った。月の夜、長流川の川岸で餌を探していたのだろう。明け方は-10℃まで下がった。腹は満たされたのだろうか。痩せてはいないから詮索はしないでおこう。向こうの斜面は立香の山。少し上には新しいバイパスの工事が進んでいる。彼らの住む世界がだんだん狭められてゆく。
740 チャラツナイの浜 投稿日時: 2017年3月7日 投稿者: nizaemon 久し振りに室蘭のこの磯に立った。北大の海藻研究所は今はなく、敷地は波で崩れかかっている。風景にも海の中の様子にも思い出が沢山ある。50年前、ここでよく泳ぎよく潜った。向うの尖った岩礁はムカリソで小舟が通れる洞窟があり、夕日が壮大だ。浜の名の由来の滝もまだ残っている。足元の干上がった潮間帯には、優占種のムラサキインコの群落が広がり、今が実りの季節だ。
739 トドマツの球果と種子 投稿日時: 2017年3月6日 投稿者: nizaemon トドマツはモミ属 (Abies) で、トウヒ属 (Picea) のエゾマツのように松毬が落下しないから球果の入手が困難だ。倒れたトドマツ(ブログ678)の松毬を得て、壁に下げて置いたら触れただけでサラサラと砕け落ち、錆釘のような果軸が残った。種鱗、苞鱗の形態からするとアカトドマツらしい(北海道主要樹木図譜、宮部・工藤・須崎、1986)。翼のある黒い種子の長さは8㎜。
738 長流川上流 投稿日時: 2017年3月2日 投稿者: nizaemon 長流川を遡って大滝までくるとこの先は三階の滝があり、さらに美笛峠の源流までは10㎞。豪雪で聞こえるこの地の川面はまだこのとおりの雪景色。雪消の水はささ濁りだが自然のままだ。この先で1971年に廃坑となった硫黄鉱山からの鉄分の多い水が流れ込んでいるが、観光施設からの冨栄用の排水が流れ込んでいない分、ま、いいか。心安らぐいい雪景色です。
737 クマゲラの食痕? 投稿日時: 2017年3月1日 投稿者: nizaemon 伊達市大滝の沢筋を数百m登りキツツキの食痕を見つけた。大きさからみてクマゲラだろう。径30㎝のカラマツに二つの食痕。よく見ると芯材が腐植している。外見から中身は分からない。叩き音から判断するというが、それは鳥に聞くしかない。以前、我家の窓にぶつかって死んだヤマゲラの舌は驚くほど長かった。強靭な嘴と長い舌。樹の中の虫たちにとっては最強の天敵だろう。
736 徳瞬瞥山(1309m) 投稿日時: 2017年2月28日 投稿者: nizaemon 我家からこの山の頂を見た。輝く山頂に誘われて大滝までやってきた。撮影場所を探して辿りついたのが大滝小学校。頂上まで7㎞。見事な山容にしばし見とれた。麓は牧草地、山麓は樹氷と霧氷におおわれている。この小学校の生徒達は毎日この山を仰ぎ見、抱かれるように育つのだろう。生涯この風景を思い出せるなんてなんとも羨ましいことだ。気高くもたおやかな、純白の女神。