870 ピータン甕ビオトープ 投稿日時: 2018年3月3日 投稿者: nizaemon いつもは庭置きでバイカモが増え、ウキゴリ、ヨシノボリ、ドジョウ、モノアラガイを飼っている。アメンボもトンボもやってくる。コケボールにはハコベ、ヨモギなどが生える。冬は室内に入れキンギョ、オリヅルランで楽しむ。根元に赤い平らなキノコが生えきて、調べたらアラゲコベニチャワンタケ(粗毛小紅茶碗茸)。驚いた、周囲にまつ毛を持った赤い小さなチャワンタケだ。
869 有珠山山頂 投稿日時: 2018年2月26日 投稿者: nizaemon 有珠山が陽に映えあまりにも眩しく見えたので、窓を開け放ち撮影した。気温は-2℃。春の予感がする。77噴火で山頂部は右手へ大きく動いた。研修会や植物探索で幾度も登った道筋がここからもうかがえる。五月になると芽吹きが始まり、山は蘇り柔らかないのちに包まれる。この山の地下10㎞にはマグマ溜りがあるという。何時の季節か、力ずくで山を動かすこともあるのだ。
868 昭和新山雪合戦 投稿日時: 2018年2月25日 投稿者: nizaemon 昨日と今日は、恒例の International Yukigassen。第30回を迎えた。昭和新山の山頂を望む、ドロノキの巨木に囲まれた6面のコートには、凝ったデザインの選手たちが技を競いプライドをかけて、大歓声の中で試合中だ。少し離れて三松正夫の銅像広場には国旗が並び、フィンランドからの大男たちが体馴らしに遊んでいた。壮瞥町と友好都市のケミヤルビ市の人達かもしれない。光の春。
867 オオチカ 投稿日時: 2018年2月21日 投稿者: nizaemon 子どもの頃、室蘭の港でチカを釣った。悴む手で、指先くらいのが30尾余り。上手い人は80尾も釣って「オオチカ」も混ざっていた。えさはタマキビの心臓(赤い口球=歯舌嚢)のチョン掛け一匹釣り。今全盛のサビキ釣りよりはるかに面白かった。昨日街で新鮮な20㎝もあるオオチカを買い、塩で一晩締めて、まだ春浅い梅の木に干した。チカ、キュウリウオのナマの匂いが大好きだ。
866 リンゴはえらい 投稿日時: 2018年2月21日 投稿者: nizaemon 10月末に収穫した「ジョナゴールド」「早生フジ」を氷点近い地下室から食卓へ。四か月たって水分が抜けて皺皴になってはいるが、甘さも香りも充分残り、色を失わずに旨そうな光芒を放っている。 もぎ取った時の鮮烈な香り、弾ける食感こそなくなったが、このくらい齢をとると角も主張もうまくとれてしまって、口中に美味しさが素直に広がり、そのまま心に馴染んでゆく。 リンゴを植えていてよかった、と心からそう思う。
865 ハクチョウが飛ぶ 投稿日時: 2018年2月18日 投稿者: nizaemon 昭和新山の赤いドームは地熱のある証拠。気温-2℃。雪雲の少しの晴れ間をオオハクチョウが飛んでいる。美しく大きな鳥だ。田んぼ跡、川、海の入江に数十羽ずつ。塒はどこかわからない。4月いっぱいまでこの地で過ごし、その後、鳴き交わしながらシベリアに帰ってゆく。ここだって厳しい環境だが、彼らが過ごすゆとりは辛うじて残っているのだろう。この自然を有難いと思う。
862 津波警報 投稿日時: 2018年2月12日 投稿者: nizaemon イタンキ浜海水浴場の津波避難のサイレン。室蘭市のハザードマップではこの場所も水深3mから4m未満の浸水区域に入る。舟見町、鷲別川河口域も同様だ。近隣の登別市、白老町、苫小牧市も津波に襲われる。大津波では外海に面した海岸の被害は壊滅的だ。北海道太平洋岸では巨大津波がおよそ400年周期で起こるという説もある。この場所は過去に幾度も津波が通りすぎた場所なのだ。
861 石庭 投稿日時: 2018年2月11日 投稿者: nizaemon 有珠善光寺の裏庭。有珠山の山体が崩壊して海まで押し出した。岩塊は一万年もの年月で洗いだされてこの庭となった。厳冬期でもこの程度の雪。凍らぬ海の恩恵で一足早く咲く早春の花の便りもここから始まる。イタヤカエデと見られる一抱えもあろう古木のこの湾曲はどうだ。石の間に生を受けて間もない頃だろう、何かがあってこの形。いのちを刻み続けて春を待つ。
859 有珠善光寺 投稿日時: 2018年2月9日 投稿者: nizaemon 開基は平安時代にあるという。寺号は慶長18年(1613年)にさかのぼる。徳川家斉の時代1804年に、様似の等澍院と厚岸の国泰寺と共に蝦夷三官寺に指定された。1822年(文政5年)の有珠山噴火では火砕流が寺の背後まで迫り、百余名もの死者が出た。茅葺の屋根を持つその構えや、創建以来の歴史、有珠山噴火とのかかわりの地方史からしても、北海道では当代きっての古刹だ。
858 雪の足跡 投稿日時: 2018年2月7日 投稿者: nizaemon 壮瞥滝下、沢伝い水伝いに続く足跡。キタキツネと、カルガモだろうか水かきの付いた四角い足跡もあった。連れ立って歩いたとは思わないが、雪の様子からして昨日から今日のことだ。すれ違いがあったかもしれない。少し上流には羽毛の散らばった古い修羅場の跡もあった。陽の光も強くなっているし、湧水際の緑の草の色もある。やがて来る春へと繋がるいのちの脚跡。