962 静かな有珠山

静かな有珠山長流川左岸の尾根筋の農道。遮るものがなく有珠山山頂部が良く見える。中央、明るく岩がそそり立っているのが1977年噴火前からのドームで、白いロープウェイ駅の後方に山頂(733m)が見える。ドームの左には、77年山頂噴火の後、数年かけて隆起したオガリ山がある。例年通りなら間もなく初雪。山眠る季節になるが、2000年の噴火後18年経った。静かに寝ていてほしいのだが。

959 この芽をどうする

ヒマワリの種子が発芽山の赤い実も少なくなって、冬の小鳥が里に下りてくる時期だ。餌台に新しいエサをと思ったら、ペットボトルを逆さまにした餌の容器の中で、食べ残しのヒマワリの種子が芽を出していた。逞しいね、この芽をどうしようか。このまま育てるわけにもいかない。なんとか4本の苗を救い出して、室内用の鉢植えにした。荒れ放題の温室育ち。上手く育ってくれるかどうか。

958 燻製を作った

ベーコンを作る市販のベーコンが実に不味い。地元の旨いバラ肉3本に天日塩をたっぷり刷り込み、冷蔵庫で5日間塩漬。スパイスは粗びきペパー、ミックスハーブのみ。5時間水に浸けて塩抜きし、1日乾燥。65℃まで温度をかけ燻煙は4時間。料理に使える上出来のベーコンができた。ことのついでに地元の魚も燻しあげ(上段)、途中で取りだした北海道産プロセスチーズもごらんの通り(下段)。

957 Apechthis sp.

 Apechthis  sp窓際のアジアンタムの陶器の鉢にヒメバチがとまっていた。産卵管を伸ばしているが、動かない。何を考えているのか。書棚に手を伸ばし、図鑑をめくる。この属には多くの種が含まれていて、これかなという種もあるが確かな種名は分からない。ヒラタヒメバチ sp. 止まり。Web 上で探ってみたが、その分類の微に入り細を穿つ奥の深さに脱帽するのみ。撮影後は高く澄んだ秋空へ返却。

956 サンショウを選る

サンショウを選るブログ952のサンショウの実を揉んで、不要な種を取り出す。笊に取り底を叩きながら回すとうまく分離した。昔からの手法だ。あとは調理の前に選別する。両掌一つ分くらいの収穫。初夏の実は種ごと使えるから、冷凍庫にストックしてある。本場の花椒にも負けないよ。自家製五香粉も作れるね。次のシーズンまで、麻辣豆腐が何度楽しめるか。ちりめん山椒のほか、コンブや身欠きニシン、ホタテの佃煮も実に旨い。

955 うつろう

ヤマモミジ通りすがりの林の中、何気ない足元にこんな紅葉。夏、緑一色のヤマモミジがこんな色に変容するなんて。糖分濃度が高くなった葉の中で、アントシアニンはカロテンの黄色の葉をさらに紅色に変える。それは教科書に載っている。そうではない、この秋色は何を伝えているのかだ。紅葉は我々の目を惹く。この秋のうちに、齢を重ねた私は何をしておかねばならないのか。冬はもう近い。

952 北限のサンショウ

北限のサンショウ野生のサンショウの実が色づいた。この魅力的な植物、サンショウは北海道南部が北限。天日で乾かし黒い種子を取り除くと、鮮烈な味と香り「麻辣」の「麻」となる。中華、それも四川の料理には欠かせない。うなぎの蒲焼用のサンショウの粉を使ったが全然だめ。初夏の緑色の実のシャープな味、秋の乾した皮の噛みつく味覚は、身体と脳味噌をシビレさせる。極上の野生の恵みだ。

951 秋の色

リンゴ「フジ」晩生のリンゴ「フジ」がやっと色付いてきた。霜が降りる頃が収穫どきで、まだ味は乗っていない。枝を透かして昭和新山と有珠山。山の景色も秋らしくなってきた。しかし、大型で強い台風25号が韓国をかすめて日本海を北上し、二日もすると道南に上陸するコースだ。収穫を早めるか。21号、24号、25号。台風がやってこない北海道だったはずだが、このところ台風の話で持ちきりだ。

949 瀧不動尊・神輿渡御

壮瞥川神輿渡御9月28日は壮瞥町の瀧不動尊の例大祭で、ねじり鉢巻きに胴にさらしを捲いた若者が神輿を担いで壮瞥川を遡行する。神輿に乗るのははっぴ姿の二人の小学6年生。洞爺湖から流れ落ちる壮瞥滝の少し下流、澄んだ水にバイカモの群落が揺れる。祭りを楽しみにしている町民、子供を抱いた母親、連れ立った年寄りたち、写真愛好家たちも集まって、この日の川岸は大いに賑わった。

947 マタタビ

マタタビ尾根筋の林道で、支えとなる樹を倒さんばかりに盛大に繁った蔓の内側に小さな実を見つけた。コクワ(サルナシ)と思って枝を手繰ったが、果実の先が尖っており、へたもあるのでこれはマタタビ。葉の先が白くないのは花期を過ぎているからだ。漢方には興味がないので、数個の実を付けた枝を植物標本として頂戴した。黄葉はまだだが、季節は順調に熟している。