長流川(おさるがわ)も凍り付いていて、流水の川面が凍り、融けて滴がまた凍り、こんな形に相成った。液体が固体に、翌日少し融け、溶解しきらぬうちにまた氷結。寒風に曝されて昇華し結露し、一夜が明けると、いよいよ硬く磨かれて、屈折と反射でこんな色。水を素材に時間と低温が仕上げた到達点はこの形
「火山・大地・気象」カテゴリーアーカイブ
588 氷雨の世界
587 山の端の月
586 洒落者・カササギ
585 昭和新山プロミネンス
583 旨いタラコは
582 牧場のカモメ
581 時代
今は大黒島だが、ひときわ目立つ島なのでポロモシリ、左に尖って見える岩は小さいのでポンモシリと知里真志保・山田秀三の「室蘭市のアイヌ語地名」にある。1796年にやってきた噴火湾(Volcano Bay)の名付け親のイギリス人W.R.ブロートン(プロビデンス号船長)は船員オルソンをここに葬り、オルソン島という名もある。北千島にはブロトン島(武魯頓島)があり時代を物語る。
室蘭の基盤は数百万年前の海底火山の堆積(室蘭層=イタンキの白い崖)で、そこに溶岩が貫入し、岩脈はやがて残ってイタンキの岬、地球岬や測量山などとなった。安山岩の岩脈でできていた秀麗な母恋富士は採石のため削られて姿を変え、孤島だった大黒島は室蘭港の防波堤に取り込まれてしまった。時代と共に地形も地名も変わってゆく。