955 うつろう 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 通りすがりの林の中、何気ない足元にこんな紅葉。夏、緑一色のヤマモミジがこんな色に変容するなんて。糖分濃度が高くなった葉の中で、アントシアニンはカロテンの黄色の葉をさらに紅色に変える。それは教科書に載っている。そうではない、この秋色は何を伝えているのかだ。紅葉は我々の目を惹く。この秋のうちに、齢を重ねた私は何をしておかねばならないのか。冬はもう近い。
954 伊達市大滝・丸山火山 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 地理院地形図では見事に楕円形に盛り上がった独立した山と知っていた。数年前までは樹木に覆われていてその形はつかめなかった。たまたま通りかかったら、なんと稜線を除いて皆伐されていて、まさしく地形図通り。遠くに望む徳舜瞥山やその陰のホロホロ山の二つの火山の山裾にできた小さな火山だ。地質図上には丸山熔岩は角閃石両輝石石英安山岩と載っている。
953 大滝の大滝 投稿日時: 2018年10月10日 投稿者: nizaemon 伊達市大滝にある長流川本流の大滝。どの季節に出かけても周りの森と調和している素敵な滝だ。凝灰岩層を断ち割って、長さ100mにわたって流れ落ちる華麗な滝だ。花崗岩を落ちる豪快な三階滝の3㎞下流に当たる。対岸や岩棚の紅葉はあと数日でピークだろうか。台風の雨で浄化された空気を斜めに横切って、秋の陽が流れいっぱいに広がっている。あと2週もすれば初雪だ。
952 北限のサンショウ 投稿日時: 2018年10月5日 投稿者: nizaemon 野生のサンショウの実が色づいた。この魅力的な植物、サンショウは北海道南部が北限。天日で乾かし黒い種子を取り除くと、鮮烈な味と香り「麻辣」の「麻」となる。中華、それも四川の料理には欠かせない。うなぎの蒲焼用のサンショウの粉を使ったが全然だめ。初夏の緑色の実のシャープな味、秋の乾した皮の噛みつく味覚は、身体と脳味噌をシビレさせる。極上の野生の恵みだ。
951 秋の色 投稿日時: 2018年10月5日 投稿者: nizaemon 晩生のリンゴ「フジ」がやっと色付いてきた。霜が降りる頃が収穫どきで、まだ味は乗っていない。枝を透かして昭和新山と有珠山。山の景色も秋らしくなってきた。しかし、大型で強い台風25号が韓国をかすめて日本海を北上し、二日もすると道南に上陸するコースだ。収穫を早めるか。21号、24号、25号。台風がやってこない北海道だったはずだが、このところ台風の話で持ちきりだ。
950 洞爺湖饅頭島 投稿日時: 2018年10月5日 投稿者: nizaemon 洞爺湖中島の南に300m離れて浮かぶその名も饅頭島。直径は200m。地形図で見ると湖底60mから急傾斜で持ち上がった山の頂上に当たる。当然、小さな火山の山頂で、噴火は約5万年前の話だ。中島から少し離れているので、シカは泳いで渡れず、植生は豊富だという。蛇が多い島だという噂があるが、ならば餌は何か、怪しい話だ。東側の切り立った深みで巨ゴイを見たことがある。
949 瀧不動尊・神輿渡御 投稿日時: 2018年9月29日 投稿者: nizaemon 9月28日は壮瞥町の瀧不動尊の例大祭で、ねじり鉢巻きに胴にさらしを捲いた若者が神輿を担いで壮瞥川を遡行する。神輿に乗るのははっぴ姿の二人の小学6年生。洞爺湖から流れ落ちる壮瞥滝の少し下流、澄んだ水にバイカモの群落が揺れる。祭りを楽しみにしている町民、子供を抱いた母親、連れ立った年寄りたち、写真愛好家たちも集まって、この日の川岸は大いに賑わった。
948 キタコブシの種子 投稿日時: 2018年9月27日 投稿者: nizaemon 一見、動物の糞かと思った。落果する前は紅色を帯びた緑色の10㎝位の果実だが、地面にあってはこの通り、絶大なる存在感を持つ。洞爺湖畔、遷移の終期にあるミズナラ、ハリギなどの成熟した喬木に混じってこのキタコブシは成長しているが、春の純白の花もその香りも誰も気が付かないだろう。それゆえのこの迫力なのか。根底にある意図は何なのか。いのちを繋ぐ戦略は奥が深い。
947 マタタビ 投稿日時: 2018年9月27日 投稿者: nizaemon 尾根筋の林道で、支えとなる樹を倒さんばかりに盛大に繁った蔓の内側に小さな実を見つけた。コクワ(サルナシ)と思って枝を手繰ったが、果実の先が尖っており、へたもあるのでこれはマタタビ。葉の先が白くないのは花期を過ぎているからだ。漢方には興味がないので、数個の実を付けた枝を植物標本として頂戴した。黄葉はまだだが、季節は順調に熟している。
946 昭和新山西面 投稿日時: 2018年9月22日 投稿者: nizaemon 晴れた秋空、屋根山を突き抜けた昭和新山ドームが良く見える。ドームに接する西面の屋根山は急峻だ。手前中央の灰色の部分は溶岩の成長によって持ちあげられた凝灰岩層で、植生が壊され崩壊が進んでいる。この上には柳原層といわれる木の葉の化石を含む岩塊が見られる。噴火後、70年の歳月が流れ、植生が進んだ部分、新たに浸食された崖面などから、様々な局面がわかってきた。