999 旨いぞ、ボタンエビ 投稿日時: 2019年3月6日 投稿者: nizaemon しけの影響で延びていたエビかご漁が解禁、室蘭産がスーパーで入手できた。ボタンエビ、和名はトヤマエビ。北海道では噴火湾産がメインだ。身が締まって生きがいい。食わない手はない。刺身は甘い。鉄砲串を打った塩焼きは香ばしく、丸ごと食べる。刺身はワサビよりは裏庭のホースラディッシュか、焼き物にはタイムか、などと考えた。1匹100円見当。旬を食べると長生きする。
998 有珠山・火口展望台 投稿日時: 2019年2月21日 投稿者: nizaemon 1977年の噴火前、画面左上は大有珠の大ドームであった。「土瓶の口」といわれた聳え立つ立岩は、崩壊して中央のピラミッド型の岩塊の堆積となった。40年経って植生は回復し、夏は緑に覆われる。湖を見下ろすロープウェイ山頂駅に続く洞爺湖展望台、火口展望台からは、有珠山本体と周囲に広がる火山地形の全容が見渡せ、一年を通してこの山の自然を楽しむことができる。
997 春の光 投稿日時: 2019年2月20日 投稿者: nizaemon 二月。冬の最中なのに、もう光りだけは充分に強くなっていて、北西の風が和らぐとふと春めいた感じがする。プラス8℃。嬉しさの芽が膨らんでくる。これから先、この湖で何をしようか。この湖の素晴らしさをどう伝えようか。水は静かに冷え、この上なく澄みきっている。このままでいい、何も伝えなくてよい。湖畔の静かなひと時。私だけの満ち足りた世界。
996 凍るアルトリ岬 投稿日時: 2019年2月9日 投稿者: nizaemon 明け方は-15℃前後。海は凍らなかったが、岩の飛沫は氷柱となった。-5℃の向こうにアルトリ岬。岬もこの岩も有珠山の山体崩壊の名残り。崩壊が起こった年代が、もし仮に1万2000年を遡り、最終氷期と重なる時代ならば、海岸線は彼方の沖合だ。有珠山の崩壊もさぞ壮大なものだったろう。アルトリ岬は大きな流れ山の頂上部分かなどと、すべてが凍てついた風景の中で考えた。
994 微睡むカシラダカ 投稿日時: 2019年2月8日 投稿者: nizaemon 地吹雪の正午前、気温は-11℃。窓越しの壁際にちいさな鳥がふっとやってきて、ツタの枝に止まり目を閉じた。風をよけて身を隠し、一瞬のまどろみだった。カメラに収めたあと、もう仲間の声に同化して飛び去った。小鳥の心拍数は毎分数百回以上だという。一日食べないと餓死する。瞬時に眠りに落ち、次の瞬間目覚めて群れとともに風の中に消える。時の中を駆け抜けるいのちだ。
993 有珠山の岩峰 投稿日時: 2019年1月31日 投稿者: nizaemon 風が強いうえに気温は-7℃。5人の火山マイスターがスノーシューで銀沼火口へ向かうというので、火口展望台へ向かったが、タイミングが合わず写せなかった。しかし、間近に聳え立つ有珠山ピナクル(岩峰)と、それに続く岩尾根の見事だったこと。ロープウェイで上がってこその感激だった。除雪してある階段を10分歩くと展望台。防寒具を用意して晴れた日の絶好の雪山探索だ。
991 冬を釣る 投稿日時: 2019年1月20日 投稿者: nizaemon 冷えた朝、洞爺湖北岸。シカの足跡をたどって湖岸に下りた。澄んだ大気の中、中島が近く見える。風はない。水際の浅い雪をたどると遠くに釣り人の影が見えた。フライを振っている。遠見だけれど、釣れたのかそうでないのか。そんなことではない。ここでは水の冷たさも時間もすべて止まっていて、この瞬間だけが真実だ。この風景だけを釣果として満ち足りて帰路につけるだろう。
990 キムンドの湯 投稿日時: 2019年1月19日 投稿者: nizaemon 洞爺湖の北湖畔、仲洞爺キャンプ場にあるブロンズ像。湖畔には58基の彫刻が野外展示され、野外彫刻公園となっている。有珠山を対岸に湖岸のキャンプ場は完備されたサイトで人気があり、浴場の「キムンドの家」では温泉が楽しめる。この2人の像は温泉の裏手にあり、湯でほてった体を冷やしているかのようだ。広い背中は開拓民なのだろう。背中側がそのままサイトと湖畔だ。
989 洞爺湖・烏帽子岩 投稿日時: 2019年1月19日 投稿者: nizaemon 爺湖をめぐる周回道路からひときわ目につく烏帽子岩。湖岸からの標高差は200m。1.000万年ほど前の火山活動の溶岩塔だという。今日は洞爺湖有珠山ジオパーク友の会の烏帽子岩スノーシューツアーが行われた。参加者は15名。湖畔から撮影しようと450mmのレンズを用意したが、登った裏側からの烏帽子岩は湖岸側と全く様子が異なるようだ。こちらから見える場所に回るのは危険だ。
988 旅の終章 投稿日時: 2019年1月13日 投稿者: nizaemon 豊浦町の貫気別(ぬきべつ)川河口でハシボソガラス、オオセグロカモメが鮭の朽ちた骸を啄んでいる。オジロワシも見える。流れには襤褸布のような魚体が引っかかって揺らめいている。この川で孵化し、北太平洋を回遊してきた強者達の終章がこの一幕だ。故郷へ帰って産卵し、鳥たちに食われ、土へと還る。この川の上流にはインディアン水車もある。いのちの輪廻が見える。