944 シダクロスズメバチ

シダクロスズメバチ近所のおチビさんの母親から緊急の電話。「3か所ハチに刺されたみたい」。踵と両手の親指の付け根が赤く腫れて痛みをこらえている。母親に退治された個体を調べたら、頭部の斑紋からシダクロスズメバチ。ジバチだ。刺された現場はアカマンマの生えた斜面。巣があるらしく数匹が飛び交っていた。少したって確認したら痛みは引いたという。安心。ハチに手向けのモモの上で撮影。

941 緑のスモモジャム

緑のスモモ香りが高く甘いその味は、子供の時から知っていた。壮瞥道の駅にも有ったので、在来種のスモモと思っていた。調べると意外に少数派で、特徴ある食品だ。ヨーロッパのグリ-ンゲージ Greengage(イギリス) レーヌクロード Reine-Claude (フランス)に似ている。かの地にならい、まい年ジャムを作っているが、濃厚な酸味は格別で、シナモンと合わせたジャムは特に好評だった。

940 台風一過

落ちリンゴ台風21号は深夜から未明まで荒れ、朝はいつもの通り爽やかだった。この3年、今年こそは、と頑張ったがとても残念。孫に数えてもらったら、582個。3年続けてのことだ。専業の果樹園では数百本単位の密植で、風当りの弱い内側はそれ程落ちてはいなかった。風通しが良すぎても良くないと、今知った。整枝や剪定、施肥、防除。長年の経験と確かな愛情がものを言う世界だ。脱帽。

939 台風に備えて

台風がやって来る台風21号は紀伊水道を北上中で950hPa。日本海に抜け、北海道南部に近づくのは今日の深夜。昨年の台風18号では600個リンゴが落とされた。一昨年の迷走台風では800個だった。刻々と変化するレーダ画像と台風情報を確認しながら、モモ、早生リンゴとスモモだけは収穫した。我が家は裏庭だけのことだが、この町に広がる、数百本、数千本を有する果樹園は大変だろう。

938 アカヤマドリ

アカヤマドリ傘の径10㎝程の成菌。すでに色といい周辺のひび割れといい存在感は他に類を見ない。成熟すると傘は20㎝にもなり、黄色と樺色の縦縞はいよいよ凄みを増して、ルイス・キャロルの原画の笑うチシャ猫が彩色されて出てきたようで、突然出会うと驚いてしまう。図鑑には「可食」とあり、「おいしい」との評価もあるが、迫力に負けてなかなか手が出ない。ピクルスでも作ろうか。

937 遣らずぶったくり

タラノキの花ミルク色のこの花の名前、分りますか。茂った灌木の葉の中から、ひときわ目を引くタラノキの複総状花。晴れた日にはたくさんの昆虫たちが集まります。春の林は透けて道端の柔らかな新芽はよく目立ち、小さな芽まで摘み取られます。春は心が痛みます。美味しいのは分かるけど、茂る葉や花には心を向けず、膨らんだ命を片端から奪い去るなんて、やらずぶったくりというものだ。

 

934 セイヨウトチノキ

マロニエマロニエはトチノキの園芸品種、と思っていたが、セイヨウトチノキの名があり学名も異なる別種。思い違いに面食らっていたら、知り合いがマロニエの実を提供してくれた。棘のあるその実は一目瞭然、自らの能天気さに呆れてしまった。どちらも古代からあく抜きをして食用とされていた。在来のトチの実(右)の鞣し革然とした風情もいいが、この際、マロニエも育ててみようか。

932 夏の花飾り

エゾニワトコの赤い実2000年3月31日の有珠山の噴火で、洞爺湖幼稚園は廃園となった。教室の中は荒れてはいるがまだそのままで、朽ちんとする床の上には苔類、シダ植物が生育し、あたかも森の暗い林床といった感じだ。窓際には風や野鳥に運ばれた樹木が生い茂っている。壊れた窓ガラスから、エゾニワトコが赤い実をたわわに付けている。夏の日の花飾りだ。園児たちはもう社会人となった。

929 大きなクリの樹の下で

クリの花序この町にはクリの樹が多く、農家の裏庭に堂々たる老木が枝を広げている。クリーム色の雄花が樹を覆い尽くして、クリの花の季節になったと横を通りながらふくよかな香りを楽しんでいたが、今見るとすでに雄花は色を失い、花序の基部につく雌花はすでに小さなクリとなっていた。秋、クリの樹の下で、子供と一緒に実を拾う若いお母さんなどを見ると、満ち足りた感じがわいてくる。

928 ストロー・Straw

ストロー・Straw麦秋のシメは、この麦刈りの終わった黄金色の麦畑。向うに有珠山(左)と昭和新山(右)。いま、プラスティックのストローから紙のストローへと見直されているのだとか。そんなことでは無いでしょう。使い捨てプラスティック全体が問題でしょう。本来、ストローとは麦わらのこと。壮瞥町自慢のリンゴジュースを近所の小麦畑の麦わらストローで飲んでみた。美味しかったね。大地の味がしたよ。