78 アフンルパロ

アフンルパロ 白老町虎杖浜のアヨロ海岸にアフンルパロ(アイヌ伝承のあの世への入り口)がある。約4万年前のクッタラ火山起源の熔結凝灰岩が波食されたものだ。昔は満潮時に舟で入れたという。今はフリークライミングを楽しむ人たちのよいゲレンデとなっている。辛うじて残された身近に遊べる海岸だ。海辺の生物を護り、地質・民俗的遺産として後世に引き継ぐべき良質な景観である。

77 ウスカワマイマイ

ウスカワマイマイ この辺りでよく目につくカタツムリはエゾマイマイとサッポロマイマイだが、このウスカワマイマイは家の周囲でよく見つかる。春恒例の庭仕事で落ち葉を片づけていたら、ころっと小さな二個体が出てきた。まだ気温も10℃位なのだが、ペアリング(交接)中。この地方は雪が少なく、-20℃近くまで下がる。ぎりぎりで生き延びた命を次世代へ繋ぐ。生きものたちの漲る生命力に乾杯。

76 ホースラディッシュ

ホースラディッシュ 北海道人ならお馴染のホースラディッシュ、和名セイヨウワサビ。雪が溶けて落ち葉の中から顔を出したのを掘り上げるのが旬。下ろして醤油、味噌、マヨネーズ何とでも相性が良い。サラダ、ローストビーフのみならず、勿論、刺身にも。昔からの粉わさびは100%この粉末だ。根出葉は不食。根の断片からでも繁殖するすぐれもの。粗放さ姿と、がしっとくる辛さは北辺の野伏せりだ。