1028 ブリコ・ハタハタの卵塊

ブリコ白老町のポンアヨロ川の河口で、打ち上げられた海草に混じるハタハタの卵塊を見つけた。ブリコだ。10匹分位か。煮魚の卵は納豆のように糸を引きとろみがあるが、いったん海中に産卵された卵塊はゴムまりのように丸く硬く、弾力もある。随分むかし、浜で拾い集め茹でてバリバリと音を立て食べた。資源保護のため山形、秋田、青森の各県では採捕、所持、販売が禁止となっている。

1024 太田神社・奥の院

瀬棚太田神社海岸から急峻な参道を一気に標高350mまで登る極めつきの険しさで知られる瀬棚町大成の太田神社。今回やっと標高350mの上にある大岩壁に開いた洞窟の奥の院を、800m離れた岬の拝殿から撮影できた。円空、菅江真澄、松浦武四郎の和歌も残っていて、古くから知られた神社だったという。今もこの地区の人たちによって整備保護され6月には豊漁と海の安全を願う例大祭がある。

1020 カレイ三役、揃い踏み

北のカレイ見事なカレイを三尾もらった。それも、今朝定置網から揚がったばかりの御誂えサイズ。上からヒラメ、マツカワは5枚におろし、刺身、ソテー用に冷凍。腹子のあるイシガレイは煮付けに。冬は魚の旨い季節。マガレイ、ババガレイ、ソウハチ、クロガレイ、スナガレイ、ヒレグロ。みな味が異なり全部美味しい。北海道はカレイの形だと聞いた。カレイ王国であること間違いなし。

1017 北寄貝の燻製

北寄貝の燻製長万部・静狩産の北寄貝を燻製にした。外套膜、貝柱、中腸腺を取り、斧足のみ。贅沢極まりない。素材の味を生かそうと余計な味はつけず、濃い塩水で瞬間ボイルして一日室内で乾かした。ついでにフクラギ。これは此の辺りの呼名で、ブリの幼魚だから脂も旨みも薄い。ふり塩、一夜干しだ。75℃に設定し1時間の軽い燻製。海の滋味が燻香となって口から鼻へと抜ける。旨いぞこれは。

1016 回帰するいのち

シロザケ豊浦町貫気別川にあるインディアン水車。川の流れを利用してサケを捕獲する方法だがここでは電動。採捕後採卵され、孵化、放流、4、5年後に母川回帰となる。回帰の生理学的メカニズムは単純なものではないようだ。耳石や遺伝子解析などをもとにオホーツク、ベーリング、アラスカ湾を巡る回遊ルート明らかになってきたとのこと。壮大な旅の最終章。この面構え、ただ者ではない。

1011 エエネソウ

エエネソウ有珠湾の入り口をガードするようなポロモシリ(大きい・島)とモシリ遺跡のありシピタルモシリ(レプタモシリ)との沖合200mの岩、エエネソウ(とげとげのある岩)。海鳥の糞で白く目立ち、Google Earthでも確認できる。潮位が低いので潮間帯の生物が観察でき、見事に成長した粒よりのイガイの群落がみられた。藻類が生育した褐色部分は潮間帯で満潮時には水面下となる。

1008 海から見るアルトリ岬

海から見るアルトリ岬有珠アルトリ海岸ネイチャーハウスの福田茂夫火山マイスターに、この岬周辺を海上から案内していただいた。海岸線から見ると伸びた長い岬だが、沖合からはまさしく島。有珠山の山体崩壊の名残りの「流れ山」だ。有珠山を構成していた岩石がそのまま磯になっている。今は草地だが本来は有珠湾入り口のポロノット(大きな岬)のように、鬱蒼とした樹木で覆われる植生だろう。

曇っていて有珠山が見えないのが残念。海からの有珠山は実に雄大なのだが。逆に、有珠山外輪を歩きながら見るこの起伏に富んだ海岸線は実に美しい。この岬はアイヌ語では「イソキソキ」=「頭を・打ち付ける・もの」、つまりキツツキを指すという。アルトリの名は画像右奥に見える海岸のあたりを指し、有珠コタン(集落)から見て「遠い方の浜」の意味だという。(森・水・人ネットHP参照)

999 旨いぞ、ボタンエビ

ボタンエビしけの影響で延びていたエビかご漁が解禁、室蘭産がスーパーで入手できた。ボタンエビ、和名はトヤマエビ。北海道では噴火湾産がメインだ。身が締まって生きがいい。食わない手はない。刺身は甘い。鉄砲串を打った塩焼きは香ばしく、丸ごと食べる。刺身はワサビよりは裏庭のホースラディッシュか、焼き物にはタイムか、などと考えた。1匹100円見当。旬を食べると長生きする。

996 凍るアルトリ岬

アルトリ岬明け方は-15℃前後。海は凍らなかったが、岩の飛沫は氷柱となった。-5℃の向こうにアルトリ岬。岬もこの岩も有珠山の山体崩壊の名残り。崩壊が起こった年代が、もし仮に1万2000年を遡り、最終氷期と重なる時代ならば、海岸線は彼方の沖合だ。有珠山の崩壊もさぞ壮大なものだったろう。アルトリ岬は大きな流れ山の頂上部分かなどと、すべてが凍てついた風景の中で考えた。

988 旅の終章

旅の終焉豊浦町の貫気別(ぬきべつ)川河口でハシボソガラス、オオセグロカモメが鮭の朽ちた骸を啄んでいる。オジロワシも見える。流れには襤褸布のような魚体が引っかかって揺らめいている。この川で孵化し、北太平洋を回遊してきた強者達の終章がこの一幕だ。故郷へ帰って産卵し、鳥たちに食われ、土へと還る。この川の上流にはインディアン水車もある。いのちの輪廻が見える。