696 昭和新山秋深し

昭和新山晩秋の落葉樹林。カエデ類も華やかだが、この時期最も目を惹くのがミズナラの黄葉だ。大きく厚い葉はすこし照り葉で、華麗で重厚。明るい黄土色から鬱金色、臙脂、べんがら色。まだ緑が抜けきらないオリーブ色まで揃っている。新緑の季節に感じる高揚感はないが、この綴れ錦の林に分け入ると、心の緊張感が解きほぐされる。気温が下がって噴気が白い。この辺りの初雪は11月初め。この山の季節はまだ続く。