葉を落とし、赤い実を付けているナナカマドにアカミノヤドリギが寄生している。ヤドリギは常緑だ。光合成をするので半寄生か。ことの成り行きを勝手に想像してみた。腹の空いた野鳥(ヒヨドリか)が先に食べたヤドリギの未消化の粘液質の種子をお尻のあたりにぶら下げ、あまり美味しくもないナナカマドの実を食べにやってきた。種子はナナカマドの枝に纏いつき芽を出す。根は樹皮の中へと延び、形成層で木部と結びついて増殖する。秋の赤い実はよく目立つ。私はヤドリギの実は食べたことがない。いずれにせよ、この植物は宿主と形態が異なるのでよく目立つ。西欧では神話や言い伝えが多いという。
今年の春、富山、射水市の勝興寺で「ほよ(=ヤドリギ)を取って無事であるようにと髪にさす」という家持の歌碑を見た。何かといわれの多い植物だ。