433  半世紀の間に

切り株の上のシラカバ森の中の切り株から伸びあがったシラカバ。腐植する針葉樹の大きな切り株の上で発芽したシラカバは根を伸ばし、切り株はいよいよ崩れてゆく。これは森の摂理、樹木の更新の形だ。シラカバが発芽したのは太さから35~40年くらい前のこと。ここは洞爺湖中島。鹿が増える前のことだろう。周囲の緑は鹿が嫌いなフッキソウ。向うの林はストローブマツ(人工林)。この風景から、半世紀ほどかかって作られたこの空間での自然の成り行きが見て取れる。