322 森閑

カラマツ林洞爺湖から昭和新山へ向かう町道から左へ折れるカラマツの中の道路。かつては、古いスコリア丘の火口を通り新山沼へと抜ける道路であった。いまは途中で新道と合流する。全山が新緑とエゾハルゼミの声に包まれるる6月、木の下闇にオオウバユリの花茎が林立する晩夏、ドロノキの柳絮が舞う秋口、ここは私の最も好きな林道だ。町道昭和新山第2線。本当の春になるまでの閑な4カ月を山は静かに眠り続ける。