248 命を紡ぐ

エゾシロチョウさなぎの殻を脱ぎ捨ててすぐの求愛、交尾。生きものの苛烈な宿命の形を垣間見た。卵から幼生期へ。多量の葉を食べての肥大。次の蛹時代は空中へ飛躍するための体内機構再編。そしてメタモルフォーゼ。幼年期は終わり、光に満ちた中空でエゾシロチョウは優雅に舞い、華麗に命を繋ぐ。集団で羽化し、その同時性を逃さず、速やかにそして激しく命は受け継がれる。