壮瞥町児童館の裏山、ふれあいの森は今、とても静かです。太いトドマツの幹も-5℃の大気に凍てついています。でも、生きものたちの足跡でいっぱい。エゾシカ、キタキツネ、エゾリス、ユキウサギなど少しずつ時間をずらしながら通り過ぎて行ったのでしょう。一面の緑とその香りに満たされるのは4ヶ月後です。
ひとつ、小さな発見がありました。雪の着かなかった斜面の枯葉の中にツルマサキの緑を見つけました。このあたりには常緑の広葉樹は少ないのですが、この寒い中、ぎりぎりで耐えているのでしょう。ナニワズ、フッキソウも常緑ですが雪の下で春を待ちます。極寒の地であっても、雪の下では生き物は耐えられます。雪が少なく、気温がぐんと下がる大滝あたりから、谷沿いに寒気がやってくる壮瞥は生き物たちには少しばかり過酷な世界なのかもしれません。