1030 シメ

シメ窓際で新聞を読んでいたら、突然ガラスに音がして、瞬間細かい羽毛が飛び散った。枯れ葉の上にシメが落ちている。毎年のことだが、北から渡ってきて間もないこの時期、不憫でならない。経験少ない若鳥なのか、何かに追われてなのか。音の瞬間を聞き分けて、ここをなわばりにしているハシボソガラスがこちらに向きを変えた。シメの体はまだ暖かく、眼には明るい空が映っていた。