131 地味な隣人 ヤチダモ

ヤチダモ この季節、はるか遠くからでも気になるのがこの樹の果実。種子が入った翼果は桃色を帯び黄色く陽に映えて、濃緑の葉の中に花が群がって付いているようで、この時期だけはひときわ目を引く。湿地を好むのでヤチダモ「谷地梻」。ハルニレ、センノキなどと並んで北海道を代表する樹だ。材は杢がはっきりしていて木工品に使われる。トドノネオオワタムシ(ユキムシ)はトドノキの根で単為生殖で数世代を過ごし、初冬、ヤチダモを目指して風に乗り飛行する。