106 瑠璃色の晩餐会

晩餐会 暮色濃い有珠山外輪、観光客のさんざめきも落ち付いて、やっと静かになった頃、足もとでかすかに、しかし眼を射るような瑠璃色に動く光の塊を見つけました。シックな濃紺のタキシードに身を固めたオオヒラタシデムシと青藍色の衣装に包まれたキンバエたちの正餐の時。今日のメインディッシュは何でしょう。客に踏まれた青い尾のトカゲの子、それとも潜りそびれた哀れなミミズ。逢魔が時、人知れず進行中の素敵な食事風景を覗き見てしまいました。